こんなことは書く必要もないことですが、いまだにこんなことを言って、初心者に不動産をかわせている人がいるから要注意です。
この方の説明によると、提携ローン会社ついている中古マンションは、物件ごとに融資額の上限が決まっていて、提携銀行が事前に物件の評価額を査定しているからだそうです。
融資が出るということは、事前審査でその金額まで銀行が担保価値を認めているからだそうです。
つまり、販売会社だけでなく、提携金融機関もダブルチェックを行った物件で、素人が見るよりも査定は確かなので、見る価値はほとんどないという暴論を述べています。ちなみにこれは国内不動産の話です。
物件の査定のことは分かりますが、運営のことは何も述べられていないのはなぜでしょうか? 賃貸経営とは物件の評価額の問題ではなく、購入後の経営に関するものだと思うのですが、、、評価額=賃貸経営の成功とはならないと思うのですが、、、
不動産は買ったとたん、空室リスク、金利の上昇、老朽化その他もろもろのリスクをオーナーが負うことになります。
持っている間、銀行には金利を払い、国には固定資産税を払い、テナントが退去すると、工事費をぼったくる業者に大金を払い、そこから得られる利益は微々たるものです。あるいはマイナスになることだってあるでしょう。
買う前には、可能な限り絶対に見るべきです。こんなことは当たり前です。
銀行にしても、不動産業者にしても、基本は売ったら終わり。あとは買い主から利益を取ってリスクフリーでエクジットするか、あるいは長期間、担保を確保しながら養分を吸い続けるかのどちらかです。
「見ないで買え」=「さっさと儲けさせろ」ということだと思います。
不動産経営という者は、どんなに調べても予想外のことが起きるものです。私も非常に格安の物件を見ずに買ったことが何度もあります。
自分で確認して買った物件に比べ、確実に見落としが多く、安く買ったので、すぐに売りに出すということも簡単にできましたが、普通の値段で買うとなるとそうはいかないでしょう。
投資の世界では、いつも誰かがあなたをカモにしようとしています。専門家の意見は参考にしつつも、投資の決断を下すのは、情報すべてを検討した後に、あなたが下すべきもので、その決断に伴う責任を取るのもあなたなのです。
この世の中には鉄則があります。
人生の決断はいつでも自分で下すこと。結局、責任を取るのは自分だから。他人に決定を委ねると、たいていは悪い結果になる、しかしその人は責任を取ってくれるわけではありません。
投資についてもそれは同じです。
なんだかこういうことを言う人が詐欺師に見えてきたのは私だけではないかと思います。