投資やビジネスの交渉で100%の真実を言う人というのはごく少数派です。
ここ最近、連日ビジネスの交渉が続いていますが、多少なりとも良い条件を引き出そうと、話を盛ったり、数字を上乗せしたりすることはよくあるものです。
話をやや誇張するくらいならば、大きな問題にはならないのですが、中には話をかなり盛る人もいます。1の事実を100であるかのように話す人にも最近、よく出会います。
きちんと形ができていない投資案件の場合、入る側としてはできるだけ裏を取り、話の矛盾点を見つけ、相手の真意や交渉のギリギリの線を見極めることが必要です。
例えば、一つの案件に複数の関係者がいる場合、同じ質問を数人に聞くと、少しずつ違う回答が来ることがあります。
スキームの詳細、資金繰りについて、責任分担や仕事の流れなど、細かく聞いていくとかみ合わないところが必ずと言っていいほどあり、そこを確認することで、案件の本当の中身が分かる場合が少なくありません。
矛盾をあぶりだして、本質を理解するという作業が必要になるわけです。
最近、私にある出資話がありました。その方たちは銀行との付き合いも深く、お金に全く困っていないとの触れ込みでしたが、あとになって私も特別に入れてあげるから、出資してくれと言うことでした。
私は今はその銀額は払えないので、またの機会にお願いしたいというと、話しだけでも聞いてくれと言われ、それが連日続いています。かなり必死の様子です。出資するなら中身をよく確認させてくれとお願いし、情報をもらうことにしました。
またもらった契約書の真偽を確認すると同時に、この人の知り合いの人にも話を聞いたところ、結局はかなりお金に困っていて、挽回するために一発逆転を狙っているらしいとのことでした。
結局分かったのは案件の話はホンモノ。しかし扱う人にやや問題ありという結論でした。
あと情報収集の過程で、話をどれくらい持っていたのかや、事業に本当に必要な金額や、こちらで取れそうな利益配分の本当のところの確認も取れ、リスクを減らして、スキームを構築する方法も提案できそうな感じになりました。