アメリカ不動産情報 マインド

クレジットクランチ(信用伸縮)からフリーズ(信用凍結)へ

今のシステムの中で"お金"というものは、人が借りる時に存在するようになり、返済すると消えるものです。

人が借りなくなったり貸し出さなくなると、"お金"の量が減り金融システムの動きが一気に止まります。

今はクレジット クランチ(信用伸縮)の段階で、もう少し行くとクレジット フリーズ(信用凍結)となります。

経済というのは人間の血液と同じで、動きが止まると死にます。

今は動きが止まりかけていてもう少しで完全に止まりそうですが、その時にはFRBは巨額の資金注入をすることになります。

これは心肺停止状態になった人間に電気ショックをして、心臓を蘇生し血液を強制的に循環させるようなものです。

この時にハイパーインフレが起こることになりますが、強制的に注入しなければそのまま死にます。

 

数日前にゼロヘッジが取り上げていた内容です。

某大手不動産デベが大都市で30階建ての建設予定でした。

しかし融資をするはずであった金融機関が突然、融資を取り下げてきたそうです。

このデベは大規模な会社でリーマンショックも切り抜けてきた実績のある会社で、建設プロジェクトも一等地の不動産でしたが銀行は融資を取り下げました。

仕方がないので、この会社は他の金融機関に融資を打診したものの、100以上の金融機関から断られたという話です。

高金利は仕方がないとしても、100以上の金融機関が大都市の大規模デベロッパーに対して融資を断るというのは異常です。

今起こっているのは信用収縮(クレジット クランチ)で、金融機関はパニックになっています。

先週、某金融機関の融資担当者が事態の深刻さのために、住宅ローンのPTSDになっているという話も聞きました。

 

商業不動産を中心にクレジットクランチが発生していて、それはヨーロッパ、アメリカだけでなくアジアにも波及しています。

融資が下りない → 売り物件数が減少する → 価格が下がる → 価格が下がるのでもっと融資を出さなくなる → そのためもっと価格が下がる、というサイクルになります。

今破綻直前のファーストリパブリック銀行に買い手が現れないのも、この銀行が大量の債権を保有しているからだと言われています。

今や商業不動産は誰も関わりたくない資産クラスになっています。

そして金融機関は是が非でもモーゲージ債を処分しようとしていて、一説ではあまり事情に詳しくない年金基金を中心に売りつけようとしているようです。

今は商業不動産の販売履歴が出で来ないのは、ほぼすべての金融機関内でやり取りをしていて、分からない仕方で処分しようとしているからです。

 

融資を出さないのは商業不動産だけではありません。一般の住宅にもオートローンも貸し出しが止まりつつあります。事業融資も止まりつつあります。

そのため住宅を買える人の数が激減しており、販売数が急落しています。

個人的には、商業不動産は非常に面白い投資チャンスになると思いますが、オフィスの未来はどうやら真っ暗のようです。

使い道はホームレスシェルターくらいしか思いつかないので、オフィスには手を出さない方が良いそうですね。

 

複数の金融機関と機関投資家はクランチが発生していると述べていますが、FRBは否定しています。

認めざるを得なくなる時に最後の金融緩和を行うことになりますが、最後まで認めらければそのまま大恐慌に突入することになります。

信用収縮に賭けるサバ、プライベートクレジットと生保の苦境予想

-アメリカ不動産情報, マインド
-, , , , , , ,

© 2024 歴史上最大の経済危機を切り抜けよう!