ここで安い不動産と私が言うのは、単に価格が安いという意味ではなく、利回り重視の不動産のことです。
アメリカで利回り重視の投資をしていくと、必然的に選ぶ物件が貧しいエリアに近くなっていきます。
貧しいエリアに行くと、まず固定資産税が安くなり、物件価格も安くなるため、利回りが上がります。
外国に住んでいると、分かりにくいのですが利回りが上がるということは、当然リスクも上がります。
どのあたりまでが大丈夫なのか、ということの見分けがつきにくいのです。そして現地の管理能力の限界がどのくらいなのかが分かりにくいのです。
管理会社によっては、そのあたりを明確に線引きしている会社があります。
「○○市のいいけど、××市は管理できない」、といった具合です。
通常、管理費は家賃の回収額から一定で引かれますが、家賃が安くなる半面、仕事の量が増えるため、管理会社としては対応ができなくなるわけです。こうしたことを最初から教えてくれる会社は良心的です。
しかしそうしたことを教えてくれない会社が大半です。そうした会社は一人の人に管理能力を超えた物件数を割り当て、物件にトラブルが起きれば、オーナーにお金を請求して、利益を上げるというパターンもかなりあります。
どのような管理会社を選ぶのかということにも関係してきますが、一般的に言って、利回り重視の投資法にはトラブルが多発しやすいということは覚えておく必要があります。