経済を破壊して資産を奪おうとする試みの中で、最も大きなものは不動産です。
人々を借金漬けにし、破産させたうえで二束三文で買い取ることが本当の狙いです。少なくともアメリカではそうです。
これは反対側の目線から見ないと分かりにくいのですが、なぜ金融機関はリスクがあるのに低金利で融資をするのかを示す良い例です。
人口が減るので不動産はもう駄目だと思う人もいるかもしれませんが、少なくともが知る限り大規模ヘッジファンドはそうは思っていません。それどころか反対のことをしようとしています。
商業不動産は深刻なトラブルに見舞われていますが、状況は居住用不動産でも同じです。
ローンの未払いは急上昇し不動産価格は急落していますが、政府の方針として差し押さえをあまりしていません。
そしてパンデミックの最中、家賃とローンの未払いを認めるという異例の前例を政府は作りました。
これは明らかに意図的なものですが、本当の目的を良く分かっていない人たちも多いようです。
そして今起こっているのはこれです。
リスクの高い住宅購入者を優遇する方針を政府は固めました。
クレジットスコアの高い人は高い手数料を支払うが、クレジットスコアの低い人はさらに優遇された金利で不動産を購入できるという異例の政策です。
クレジットスコアの高い人たちは頭金として15-20%の支払いが求められることになり、非常に不動産が買いにくくなります。
How the US is subsidizing high-risk homebuyers — at the cost of those with good credit
アメリカ政府は思考力と経済力がある買い手に家は買わせたくない反面、簡単に騙される人たちを罠に嵌めようとしています。
どうなるかと言うと、リスクの高い買い手に融資をした金融機関は登記上の権利者として登記簿に名前が載ることになります。
もちろん不動産市場が急落していることは知っていますし、いずれは借り手がデフォルトすることも知っています。
その時、不動産を一番最初に手にするのは金融機関です。
その時には家を差し押さえ家賃を払えばそのまま住み続けても構わない、と言うのでしょう。
最終的には一般人には家を持たせない。家を持つのはブラックロックやブラックストーンといった大規模ヘッジファンドだということです。
不動産が大崩落し、人々がデフォルトする時にこれらのヘッジファンドは9割引きの価格で不動産を手に入れることになります。
もちろん不動産価格を大崩壊させることは最初からシナリオに入っています。
その時に笑うのは負債がなく、現金を用意している人たちです。
そして不動産に関連して今進行しているのはこの動きです。
商業不動産の急激な衰退については昨日取り上げましたが、大抵商業不動産は都心に集中しています。
そして都心の空洞化が急速に進んでいます。
下の表はダウンタウンでの携帯電話の使用率が急落していることを示しています。つまり人がいなくなっていることを示しています。
人がいないということは、仕事もないし住む人も減っていることになります。
つまりこれは都心の不動産にとって何を意味するのかは明白ですね。
リーマンの時も同じようなことが起こりましたが、今回はさらに規模が大きく程度も深刻です。
グローバリストたちが仕組んだ経済崩壊と資産強奪のシナリオを上手に利用できるかどうかは、あなた次第だと思います。