パンデミックの真っ最中にアメリカでは不動産バブルが頂点に達しました。
低金利と不動産価格高騰がバブルに拍車をかけ、多くの人たちがFOMO(取り残される恐れ)を感じ、同時に不動産関係者たちは早くしないともっと価格が上がるとして、言い値以上の買い付けをするように煽りました。
不動産は永久に上がり続けるという、不動産屋のいつもの手口に多くの人がはまったわけです。
そして今起こっていることと言えば、、、、
これは最近の報道ですが、昨年の6月から12月までで不動産価格が2.3兆ドル分下落しました。リーマン以降最大の下落だそうです。
日本円にして約300兆円程度で、テキサス州のGDPが吹っ飛ぶのに相当します。
Americans Lose $2.3 Trillion In Home Values, But You Don't Have To - Here's How
そしてどうやらアメリカ不動産大手のオープンドアが破綻に追い込まれるという観測が浮上しています。
この会社は値段を吊り上げた不動産を販売することで有名な会社で、不動産バブルを先導していました。
昨年の第三四半期で10億ドルの損失を出していたことで話題になりましたが、第四四半期では4億ドルの損失を出していたことが報道されています。
家を一軒売るごとに、28000ドルの損失だそうです。
これらは昨年の数字ですので、今年になるとさらに悪化する見通しです。
世界経済に多大な影響を与えるアメリカの不動産市場が急速に下落しているわけですが、さらに追い打ちをかける事態となることが判明しています。
利上げ目標をさらに引き上げる形となっています。
新たに発表された論文によると、インフレを抑え込むためにFRBは今年第二四半期までに金利を6.5%程度にまで引き上げる必要があるとしています。
さらなる利上げは、消費者にとっての借り入れコスト増を意味し、不動産価格の下落に直結します。
クリーブランドFRBの説明によると、インフレは長期化する。インフレターゲットを達成するためには"深刻な不況"が必要である、としています。
Post-COVID Inflation Dynamics: Higher for Longer
JPモルガンのCEOも金利が6%に到達することになるとしています。住宅ローン金利は9-10%にはなると思われます。
FRBは当初インフレは存在しないとし、その後には一時的なものであると主張していました。その後にはインフレは緩やかなものであるとしていましたが、ここにきてそのすべてがウソであったことを認めたも同然です。
インフレがかなり長期化するだけでなく、抑え込むのが非常に困難であるということです。
これは可能性ですが、中央銀行の対応はいつも後手後手なので、金利を上げまくり完全に壊した後に金利を下げ始めるのではないかと思います。
ほぼ確信犯だと思います。
例年、三月から四月にかけて固定資産税滞納者の差し押さえが行われます。
通常、三年間滞納すると差し押さえが行われることになりますが、今年は地方自治体の税収が落ちていることとも連動して差し押さえが急増しているそうです。
これは今年の7-9月のオークション時に大量に放出されることになる見込みです。