アメリカで不動産を売っていると、ズルい買い手が時々います。
やり方としては、不動産鑑定書を使って価格交渉をしてくるのです。
今朝、今売っている物件の買い手もそういう人でした。
これは買い手側のテクニックなのですが、個人的にはズルいアプローチだと思います。
私の場合、早く処分したいと思っているのでこの郵便番号の中で、一番安い価格で売りに出しています。
(アメリカでは郵便番号ごとに不動産の特性が分かれていることが多い)
特に今のマーケットだと複数の内覧と買い付けが入り、私は買い付けの中から一番良いものを選ぶことになります。
すると契約済みになるので、他の買い手に断りを入れることになるのです。
価格と購入条件が決まった後に、「実は不動産鑑定を出したら、価値が契約価格よりも低いのでもっと安くしてくれ」ということを言い出すわけです。
今朝、送られてきた鑑定書では、市場の半額ほどの価値としかなくそのため価格を大幅に下げてほしいと言ってきました。
近所の中で特に安く売れた物件を基準として、価値を算出ししかも私の物件をそれよりも低い価値しかないと言ってきたわけです。
こちらのデータはインターネット上で見られる売買履歴ですが、13万ドルから16万ドルで売られていますが、この買い手は鑑定書を根拠に65000ドルにしろと言ってきました。
幸い、他にも購入希望の人がいたのでこの方は断ることにしました。仮に他にも買い手がいないとしても、断ります。
というのは購入申し込みをしてきたのにもかかわらず、自分が提示した値段を払うつもりがないと言っているようなものだからです。
中にはこういうアプローチを勧める不動産エージェントもいます。
不動産売買というのは、交渉の過程では相手の顔が見えないものですが、買い付けのやり方で相手の人格が見える場合があります。
早く売りたいという気持ちはあるにしても、変な買い手の購入申し込みは断るべきです。
というには非常的な交渉をしてくる人の要求をいったん呑んでしまうと、決済前にさらなる要求をしてくる可能性があるからです。
価格を下げた後に、あちこち修理しろと決済前に要求するというパターンが予想されるのです。
決済の準備が進んでいて、その直前に"〇×をしてくれないと、金を払わない"といってくる人が一定の割合で存在します。
こういう買い手がいると、売り手側のエージェントも要求を呑むようにと売り手に勧めてくる場合が多いものです。
決済になって初めて、コミッションを貰えるからです。
日本では考えられないようなことが起こるのがアメリカです。