アメリカの不動産もそろそろ崩壊しそうな状況になりつつあります。
このままいけば来年には良い投資の時期に入るのではないかと思っています。
今回は前回の危機とは異なり、ある特定の不動産のセクターが打撃を受けています。
最も深刻な打撃を受けているのは、事務所、そしてホテル、あとはレストランや小売店舗といった種類の不動産です。
これらの不動産は、買ったとしても仕様の大幅変更をしなければ、借り手を見つけることはなかなか難しいでしょう。
深刻な打撃を受けていると思われる不動産の中には、大学町の不動産もあります。
大学が閉鎖されたり、オンラインの授業が行われることにより、大学生向けの住宅の需要が激減しています。
アメリカではよくあるのですが、都市の郊外の小さな町に大学があります。
その町の経済は大学に大きく左右されるわけで、大学の職員も飲食店も住宅も大学の雇用のニーズに合わせたものなります。
ですから、今回のような危機では、大学町の住宅はかなり良い押し目になるのではないかと思っています。
学生向けと聞くと、学生が家に汚く済むと思い込みがちですが、ニーズはそれだけではなく大学の職員、教授や研究者が入居者になる可能性もあるので、いったん戻れば安定的な賃貸経営ができる可能性が高そうです。
コロナで大学町の住宅のニーズが減少しているので、ハイリスクだと考える人もいますが、潜在的には学生住宅は不足しています。
大学町の不動産投資のメリットは、入居者が比較的短期間で入れ替わることです。
そしてその度に家賃の調整ができる可能性があるということです。近所の家賃が上がれば、そのタイミングで家賃を上げることができます。
そして一般的に言って、大学町の入居率は高いという特徴があります。
デメリットはメリットの裏返しですが、突然、入居者が退去する可能性があるということです。
例えば、大学を退学して契約期間が満了する前に退去するというケースがあります。
もう一つのデメリットは、入居者が殺到する時期は、短期間に限られているということです。
大学の新学期のスタート前は、一気に入居の申し込みが来ますが、そのタイミングを逃してしまうと、なかなか入居者が見つからないという特徴があります。
いずれにしても来年以降、アメリカ不動産投資を検討する際に、大学町への投資も検討すると良いかもしれません。