今、法律により一時的に差し押さえが止められているため、住宅ローンの支払いの猶予が認められています。
期限が切れるたびに、延長が繰り返されていましたが、それも最後のようで、9月に終了する見込みのようです。
そのためFRBは秋以降に、大量の差し押さえが発生し、金融機関が圧倒される可能性があるとの警告を発しています。
「津波のような差し押さえ」が発生する可能性が高いので、準備を怠らないようにという通達がありました。
Feds Warn Mortgage Firms: "Tidal Wave Of Distress" Coming As Forbearance Programs Set To Lapse
公開されているデータによると、住宅ローン全体の4.8%が差し押さえのリスクにあるとのこと。
数にして250万件のようです。ただしこれにはシャドーバンキングが含まれていないため、全体数は不明だと言われています。
調査会社により数は異なり、400万件と見積もっているところもあります。
一説によると、シャドーバンキングで資金調達をして、住宅を購入した人は全体の22%以上と言われており、当然、クレジットスコアの低い人たちでしょうから、
デフォルトのリスクはさらに高いと思います。
一年以上も、先起こりにしてきましたが、その間にも問題は大きくなり続け、それが一気に表面化するのは今年の冬以降ということのようですね。
金利の上昇も追い打ちをかけると考えられています。
バランスシートを見ればわかりますが、FRBは金融緩和のせいで、事実上不動産担保証券を担保しています。
言い換えれば、不動産を差し押さえる権利を持っているということです。
住宅ローンの支払い猶予も、結局は差し押さえにするための伏線といったところなのだと思います。
すべて織り込み済みといったところでしょうね。
低金利だから、不動産価格が上がっているからと言って、多額の借り入れをした人たちの多くは、ホームレスになりそうですね。
近頃では、大家がデフォルトして、ホームレスになったという話も聞かれるようになりました。
あと家賃の踏み倒しも許されていますが、どうやら、一年以上も家賃を支払わずに居座り続け、大家がデフォルトするタイミングで、貯めた家賃を物件を購入する頭金にしようとする人たちが多数いるようですね。
アメリカでは起こりそうな話です。
こういう時代に借金が多いというのは、ハイリスク以外の何物でもないと思います。