今は法律により家賃未払いによる強制退去が停止されている州が多いという話はお伝えしましたが、その期限が切れる州が出始めました。
この法律が延長されない場合、非常に多くの強制退去が起こり始めます。
これまでは高収入の仕事についていたものの、突然失業し、しかも貯蓄が全くないという人も多く、強制退去の津波がすでに起こりつつあります。
報道によると30%の人が家賃の支払いができなくなる状況にあるとのこと。
その数は2000万~2800万件に及ぶという予想が出でいます。
2008年のリーマンショックの時は1000万件でしたので、2-3倍の数に上ると予想されています。
4-5人に1人の割合で強制退去が起こるということになります。そして町はホームレスだらけになります。
大家は家賃がもらえていないだけでなく、強制退去の支払もかさみ、しかも固定資産全支払いの時期も近づいていますので、賃貸業から脱落する人も多いと思います。
こちらは強制退去のリスクが高い州です。
Looming evictions may soon make 28 million homeless in U.S., expert says
これに加え、ローン支払いの猶予を求めてきた人たちに対する差し押さえも始まりつつあります。
差し押さえになる数が多いと予想されるのは、不動産価格がこれまでに高騰したものの、今は下落に転じていて、ローンの残額が今の不動産価格よりも多い都市です。
その中にはニューヨーク近郊、ワシントンDC近郊、イリノイ州近郊に集中しています。
別のデータでは、失業率が高い州の差し押さえと強制退去が多いとする予測もあります。
こうなると全米の都市のあちこちで大バーゲンとなります。
いまだに急回復するなどと言っている「自称」専門家たちがいます。
既にリーマンショックの少なくとも数倍の規模になることは明らかになっています。
投資家にとってはまたとないチャンスですが、同時にデメリットもあります。
安く買ったものの、良い入居者を見つけるというのが難しいということが予測されます。
アメリカの不動産投資はいつもそうですが、ここをクリアできれば大きく儲かります。
今回の経済危機では、この辺りが時に大切なポイントになりそうです。
少し前からある伝説の不動産投資家とやり取りをしていて、うまくいけば日本人投資家にも紹介していけるようになるかもしれません。