ある方から話を聞いて思ったことです。
日本でアメリカ不動産を販売している業者はある手口を使って不動産を販売しているようです。
日本人からこれなら買うであろうと思われる「想定利回り」になる価格に設定して、日本人に販売しているということです。
これはどういうことかというと、例えば日本人の不動産投資だと表面利回りで7%位出れば、まあまあかと感じる人が多いのではないかと思います。
これはどういうことかというと、例えば原価はもっと安く、3-4万ドル程度なのに、家賃を考えたときに、価格を10万ドルくらいまであげても表面利回りは6-7%にはなるので、それを販売価格にしようとするわけです。
つまり原価の2-3倍で不動産をよく事情を知らない日本人投資家に販売しているわけです。
当然仕事なので、ある程度の利益を取るのは仕方ないとは思いますが、原価の2-3倍で売られては、投資家は絶対に儲かりません。
今は普通に買ったとしても、かなりの高値圏です。
そこからさらに値段を数倍上乗せするというのは、投資家の利益は度外視のボッタクリと言われても仕方ないと思います。
アメリカ不動産の怖いところは、「想定利回り」はあくまでも想定に過ぎないというところです。日本とは全く違います。
家賃の未払いと強制退去。そしてそれに伴う物件修理や市役所の物件検査といった「想定外の費用」がかかります。
家賃の未払いが発生すると、追い出すまでに半年以上かかることも珍しくありませんし、追い出した後にまた入居可能な状態にするのにお金がかかります。
家賃が入らないのに、税金、弁護士費用、補修費用がかかるわけです。
また市役所検査が厳しく、なんども補修を要求されることもあります。
つまり「想定利回り」は本当にただの想定なのです。その通りに行くことはほぼありません。
ゼロとかマイナスということすら十分ありうるのです。
アメリカ不動産投資の利回りは高級エリアの物件を買わない限り、安定しないのが普通です。
ですから利回りだけでみるのではなく、キャピタルゲインが出る仕方で投資しないと、本当に意味で儲かることはありません。
私は個人的には今は買い時ではなく、売り時だと思っています。
それでも買いたいと思っているのであれば、その物件の原価、業者がいくらで仕入れて、いくらで転売しようとしているのか、少し調べてみるのは良いことかもしれませんね。