先日、ネットを見ていてある投資セミナーのことを知りました。
アメリカ不動産の投資セミナーなのですが、ニューヨーク州のとある小都市で不動産を買いましょうという内容のものです。
価格としては1000万円以下で、利回りは8%という触れ込みです。
確かに今のアメリカでは不動産が高騰しているのに加え、これまでは使えた減価償却スキームも使えなくなりますので、日本人投資家にとっては、予算として手が届かないし、魅力もないという状況なのだと思います。
となると、業者としてはまだ安いところはないのかと探したところ、このようなところが出で来るのだと思います。
今の価格だけを考えると、安いように感じるのですが、もともとの価格を知っているものとしては、高すぎるというのが私の印象です。
そして、私が前に見ていたころには1万ドルくらいで売り物件がゴロゴロしていて、今でも安いものは2-3万ドルくらいから出ています。
4-5万ドルも出せば、かなりの選択肢があります。
ここは不動産が非常に安いダメダメ都市ですから、これでもかなり高いです。ニューヨーク州と言っても、全く違う世界ですから、要注意です。
こういった投資物件を1000万円で買うとしたら、投資家は本当に儲かるのでしょうか? 恐らく儲からないでしょう。
こういうところですから、キャピタルゲインを得る可能性もほぼないでしょうし、かといってインカムゲインも不安定だと思います。
こんなものに1000万円も払うのは事情を知らない外国人投資家だけでしょう。
お手頃感と投資家の予算感だけで投資を決めてしまうというと本当の価値を見過ごしてしまうことになりかねません。
今の価格でこれくらいということは、上がってもそれくらいまでしか行かないということなのです。
日本の海外不動産業者のいうことを聞いていては、いつまでたっても本当に儲かる不動産投資はできないのだと思います。