海外不動産

海外不動産を長期でホールドするとはどういうことか

世界を見回してみると、面白そうなところはたくさんあるのですが、やるかどうかを決める前に考えるべきなのは、本当に遠隔地からコントロールできるのか、という点です。

距離があるのは当然のこと、文化や言語の違いもあります。

投資は自己責任ですし、最終的には自分でコントロールしていく必要があります。その時にどうやってやっていくのかということをあらかじめ考えておく必要があります。

特に不動産投資はほとんど場合が長期の投資となりますから、こういった障害が表面化するとかなりの重荷となる場合があります。

英語圏のメジャーな国での投資ならばまだしも、その言語を話せる日本人があまりいない国の場合、そもそもコントロール不可能になるリスクさえあります。

 

これは私の友人の話です。

私と一緒にある国の不動産に投資をしました。最初のうちは言語も勉強するし、頻繁に見に行くようにするとやる気はかなりあったのですが、時が経つうちにやる気は失せ、彼は不動産を放置するようになりました。

その国の税務署からの連絡が来ているのに放置するようになりました。

また現地では管理会社に依頼していたのですが、管理会社との連絡も取らなくなっていたようです。管理会社としてもテナントの問題や修理の問題が発生するときに、オーナーとの連絡を取れないので、ストレスを感じるようになっていたようです。

いよいよギリギリのところにまで追い込まれた管理会社、私の友人だから何とかしてくれないかと、サポートの依頼をしてきて、全貌が判明しました。

支払うべき修理代をかなり滞納していたのにもかかわらず、支払いが全くなされていなかったこと、そして税金の支払いができていなかったため、このままいくと不動産が差し押さえになるギリギリのタイミングとなっていたこと、管理会社もオーナーが全くの放置プレーなので、お手上げ状態であること、責任をとれないので管理契約を打ち切りたいというところにまで状態は悪化していたのです。

非常にまじめな管理会社であっただけに、オーナーからの指示がなくても、最大限対応してくれていたのですが、もうそれも限界という瀬戸際にまで追い込まれていたのです。

私は急いで連絡を取り、支払うべきものを早急に支払わせ、自分で連絡さえ取れないのなら、不動産を早急にすべて処分するようにとアドバイスしました。

勉強も面倒になり、管理会社がやってくれているからいいか、とタカをくくり真面目にコントロールすることを怠ったのでしょう。

これはすこし極端な例かもしれませんが、こういうことも実際には起こり得るのです。

 

不動産の賃貸経営は長期戦です。最終的には自分で本当にコントロールしきれるのか、エクジットするまでやり遂げる覚悟が本当にあるのかをあらかじめ考えておくべきでしょう。

そもそも難しいと感じるならば、短期で終わるスキームや管理が関係しない仕方での参入のみに限定すべきでしょう。

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