海外不動産業者が相変わらず買い煽りをしているので、アメリカ不動産を買いたいという問いあわせがよく来ています。
国内の不動産事情が厳しいので、アメリカ不動産をにわかに扱い始める不動産屋もいるようで、私のところに開催予定もないのにセミナー参加の申し込みをしてくる人の中には、一部情報集めの業者もいるようです。
不動産を売らないと商売あがったりなのはわかりますが、今が非常な高値圏に入りつつあるということを投資家に説明しているのでしょうか?
現地事情に明るくない投資家に減価償却が取れるとか、というだけの理由で買わせるといった品格のない仕方で不動産を買わせるのはやめていただきたいものです。
ロケーションがいいとか、都市が発展しているとか、大学や他の施設が近郊にあるとかといったことは当然、要素としては大切ですが、アメリカ不動産の基本としては、安いときに買う、しかも掘り出し物を見つけるという2点に要約されると思います。
ロケーションがどうであれ、買う都市がどこであれ、アメリカ不動産は安く買えれば必ず利益は出ます。
海外で買うと、予想外の問題も起こります。ただ安く買っていれば、すぐにエクジットしても利益が出るかもしれず、仮にマイナスでもそこまで大きな損失にはなりません。しかし、高く買っていて、そこで予想外のトラブルが起こるとその時点でアウトになります。
今でも格安の物件は時々ありますが、一般的には今は出口を探すべき時で、今から参入すると数年以内に暴落する可能性もかなりあります。まあ、もっと上がる可能性もゼロではありませんが、、、
テキサスとかフロリダがお勧めのようですが、特に問題はフロリダだと思います。
アメリカで不動産投資をしている人なら、かなり知られていますが、フロリダ不動産はかなりの地雷エリアです。
理由はいくつかあって、産業がない、サービス業などの低所得者が多いので、不動産が下落するとかなりのダメージを受けるエリアです。
ただビーチがきれいで、観光地も多いので、不動産バブルになると、かなり上がるという特徴があります。
リーマンショックの前に高値で、しかもローンを組んで買った人たちが次々と破たんしたのがフロリダでした。
私もリーマンの時にディズニー近くのホテルの投資を検討したことがありました。その当時、ホテルの部屋が1万から2万ドルくらいで売られていました。
ただ調べた結果、想定の数字での稼働は難しそうで、しかも利益の大半がホテル側に取られるというスキームだったので見送りました。
他にも知り合いでフロリダで賃貸経営をしている人たちもいましたが、例外なく苦労していて、損切をする人もいました。
かなりの高値圏の今、地雷が多いフロリダで不動産を売る業者は、エクジットのことを考えているのでしょうか?
投資は自己責任ですが、とはいえよく知らない人たちに高値で買わせる手法には賛同できません。
ちなみに私は次回に不動産が暴落するときに、チームを作って、差し押さえをバルクで買おうと考えています。
ということで、今後しばらくはアメリカ不動産のセミナーをやる予定はございません。