普通の人であれば、税務調査を経験することはほぼないと思います。
しかし経営者や投資家であれば、それでどれほど嫌なものなのか、そして税務署の情報収集能力の高さを知っています。
だから、今回まぐれ当たりで儲かった人は、「税金を払わなくても、どうせわからないだろう」などとタカをくくらない方がよいと思います。
税金の知識のない人が、自己流で節税しようとすると、かなり悲惨なことになりますから、、、
私も少し前になりますが、国税と熾烈な戦いをしたことがあります。
戦いは一年半以上に及び、何とか戦いは私の勝利となりました。
「是認」つまり確定申告は正しく認められ、修正申告や重加算税を避けることができました。
ただ、今から考えると、私もかなり甘く考えていて、経理はそれなりにきちんとしていたものの、税務署に細かなところをかなり突っ込まれ、毎日が憂鬱でした。
いくらとられるのかヒヤヒヤの毎日で、神経をかなりすり減らした経験をしました。
しかしたくさん指摘があったのですが、重加算税を取られなかったのは、仕事が「海外」に関係していたからでした。そしてそこに関係する部分で彼らは税金を取りたかったので、目論見が外れたわけです。
そして、この経験からどうすれば税金を合法的に払わずに終わるのか、そして税務署の限界、つまりできることとできないことの境目を目にしました。
いろいろと責め立てられはしましたが、彼らには超えることのできない一線があり、その反対側にいる限りは大丈夫だったわけです。
彼らは、権力はありますが、所詮、日本の法律に縛られている公務員に過ぎないということです。
私と税理士が粘るので、税務調査の最後には、お偉いさんが出てきて、こういいました。
「少しでいいから払ってくださいよ。そうすればもう終わりにしますから。」
つまり、どれだけ攻めたとしても、「海外」だから取れないと変わっていたのです。
わたしがそれを断ると、結局、国税は手を引いて、長い税務調査の日々は終わりを告げました。
さて、今回のビットコインですが、一番脱税のしにくい投資だと思います。
情報はすべて税務署に見られていると思った方がいいです。実際その通りです。
この記事は参考になります。
ビットコインは、所有者やその取引経緯がすべてデータに残されることになっています。国税当局としては、そのデータを収集すれば、現在の所有者が誰なのか、ビットコインでどのくらい儲かったのかというのは、一目瞭然なのです。寸分の誤差もなく、すべてを把握できるのです。
そして、税金に関する情報というのは、「個人情報の保護」はまったくないのです。つまり、ビットコインの業者たちは、国税当局に求められれば、すべての情報を開示しなくてはならないのです。顧客の情報は、丸裸にされてしまうのです
ビットコインは脱税し放題か?元国税職員が明かす仮想通貨の実態
税理士は税金に関する知識は豊富です。プロですから。
ただ彼らの仕事のルールを作ったのは、税務署です。
ですから、税理士に相談したとしても、極端な節税というのはそもそもできないのです。
もしそうした方法があったとしても、税務署に穴をふさがれてしまい、面白くない節税方法しか提案できないのです。
今回の仮想通貨のブームで、あまり儲からなったにもかかわらず、税法上、多額の課税を強いられ、破産する人、また儲かっていても半分以上、持っていかれる人、そして安易な気持ちで脱税して、刑事告発される人が続出すると思います。
簡単に考えない方が身のためです。
そしてそうなりたくなければ、今から対策を講じる必要があります。
私は国税にやられた経験があるからこそ、簡単に脱税ができるとは考えていませんし、おススメしません。
しかし、精通したうえで、節税ができるならば、すべきだと思います。