アメリカ政府の延命策は時限爆弾のようなものです。
ただ必死に爆発の時期を後ろ倒しにしようとしています。
アメリカ人は収入がないのに、多額の借金だけは抱えている状況です。
今、アメリカではCares Actと呼ばれる法律があります。
これは事実上、失業手当のようなもので、1週間に600ドル支給されています。
現在の公式の失業者数は4570万人です。
申請者数は減少傾向ですが、と言って失業した人が再就職したということにはなりません。
そしてこの数は増え続けていきます。
それにしても、ものすごい数の失業者数で、これ以外に申請していない人もいると考えると、実際の失業者はもっと多いと考えられています。
政府が支給する600ドルで食いつないでいる人が相当数いることになります。
今問題になっているのが、この法律の期限がそろそろ終わるということです。
期限は7月末なのですが、延長されないと失業者達は手当てをもらえなくなるということになります。
この法律を延長し続けたとしても、いつかは終わることになります。
これが終わるのは来月末なのか、それとも大統領選まで続けるのかは分かりませんがは、終わる時に何が起こるのかは、考えるだけでも恐ろしいです。
延命措置は他にもあります。
不動産に関していえば、政府系の住宅ローンの差し押さえと強制退去の猶予期間が8月末まで延長となりました。
当然ですが、延長している間にもデフォルトの数は増えていきます。期限が終わる時に何が起こるのかは、容易に想像できます。
Government Agencies Extend Foreclosure And Eviction Moratoriums
支払いが止まっているのは、住宅ローンだけではありません。
学資ローンも問題となっていますし、自動車ローンもかなり大きいです。
Will Student Loan Forgiveness Be In The Next Stimulus
Report: More Than 106 Million Loan Accounts Skipped Payments Since Pandemic Began
FINANCE Wells Fargo, worried about defaults, stops making loans to most independent car dealerships
株式市場は上がり続けていますが、実体実態は崩壊寸前で、延命措置だけを行っている状況です。そしてそれはいつかは終わります。
これまでにはないほどの規模の破壊が起こるのは時間の問題です。
状況を注視しつつ、準備をしておくべきだと思います。