2008年のリーマンショックではアメリカ不動産バブルが崩壊したため、世界中が経済危機に陥りました。
アメリカの不動産市場の経済規模はかなり大きいため、下落すると影響があちこちで現れます。
今は急落中ですが、これから半年くらいは下落速度が加速しそうです。
こちらは最新のデータで、アメリカのどこの都市で下落幅が大きいかを示したものです。
データは2022年の6月からの下落幅を示すものとなっているので、この数字の倍が一年の下落幅だと考えられます。
サラフランシスコ、シアトル、ラスベガスといった都市が上位に入っており、半年で15%以上下落しています。
かなりの急落率ですが、これからこのスピードは加速していきます。
このデータは中間値のようですので、個別のケースでは当然これよりも価格が落ちているケースも当然あります。
主流メディアによると、現在の不動産の下落は一時的なもので再度上昇に転じるとするものが多いようですが、これは明らかな間違いです。
例えば、サンフランシスコで100万ドルの家を購入した人は、すでに半年で17万ドルを失ったことになります。
今後もFRBは利上げを継続する方向性なので、不動産は下落していくことになります。
不動産市場の反応は半年ほど遅れてやってくるので、恐らく今の下落は昨年の夏ごろの利上げの影響だと考えられます。
ということは、それ以降の利上げの影響はこれから表面化しますし、下落はまだまだ続くことになります。
これは数日前の報道ですが、アメリカでは年収が10万ドル(1300万円)を超える人たちの51%がその日暮らしをしています。
インフレやカードローンの支払いが直撃する形となっています。
そしてもちろんこれよりも所得の少ない人たちはさらに苦しいはずです。これは不動産価格に直結していきます。
昨日の記事でアメリカ政府は就業者データの改ざんをしていたことを指摘しましたが、これからも大量解雇は続いていきます。
地方都市に本社を置く大企業が破綻すれば、その都市の不動産市場は完全に崩壊します。こういう事象も今年起こると思います。
差し押さえの数も増える一方です。
恐らくそのうちどこかの金融機関の破綻をきっかけに、不動産市場は一気に大暴落に向かうはずです。
すでに不動産デリバティブのREITには取り付け騒ぎがあちこちで発生しており、出金停止となっています。
利上げと不動産価格の低下の直撃により、どこかが吹っ飛ぶ日もそう遠くはないと思います。
どこもかなりのハイレバレッジを効かせているのでしょうね。