リート資金の引き出し停止で揉めているブラックロックですが、警告を出したことが報道されています。
景気後退に注意するようにという内容ですが、その規模は「これまでに起こったことがなく、過去には有効であった対策も今は有効ではない」というものです。
主要な点としては、中央銀行は救済に乗り出さない、今の株価は将来の見通しを反映したものではないこと、過去には有効であった手法も今は有効ではない、としたうえで、待ち受けているのは非常に深刻な景気後退である、としています。
そしてブラックロックの見解では、すでにニューワールドオーダーは始まっているそうです。
数日前も巨額の隠れ債務について取り上げましたが、今のシステムの終わりは非常に近く、ある日に突然やってきます。
経済システムが破壊される時、株式、銀行預金、年金その他、紙とデジタルの資産は消えてなくなります。残るものは自分の手元にあるものだけです。
アメリカの不動産市場では大量破壊が続いています。
よく言われるように、落ちてくるナイフを掴んではいけないと思います。
今回は特に不動産関連のデリバティブが崩壊しますので、その後に参入するのが賢いと思います。
ブラックロックやブラックストーンの大量売却は不可避だと思いますし、さらなる下落圧力になると思います。
ゼロヘッジが取り上げていましたが、初めて家を買う人向けの政府系ローンであるFHAで問題が発生しているようです。
Around 450,000 Homebuyers Are Now Underwater As 'Early' FHA Delinquencies Hit 2009 Levels
特にここ数年の間に家を購入した人たちが、不動産価格の下落により、ローンの残額が現在の家の価値よりも多くなるという現象が発生していることが報じられています。
これは"アンダーウォーター"(水没)と言われる現象で、家の価値が急落していくと、ローンを払い続けようとするよりも、デフォルトしようとする人が急増します。
人々は家が安くなっていくのを見て、苦労して住宅ローンを払い続ける価値がないと考えてしまうのです。
記事によると、リーマン直後の2009年のレベルに到達しており、その数は45万件だそうです。
所得に対する住宅ローンの支払い額の割合が高い都市も多く、カリフォルニア、ニューヨーク、ラスベガスといった都市では所得の45%-65%が住宅ローンの支払いに充てられています。
これらの都市では、デフォルトと差し押さえの大量発生は不可避です。
そしてこの手の問題が発生すると離婚も急増します。それは不動産を売却するさらなる要因となります。