今、ネット上で2か月分の電気代として100万円を超える請求書を受け取ったカフェオーナーの件が話題を呼んでいます。
これもひどい話ですが、もっと大きなことが起こっています。
デリバティブ市場が現状と乖離する時に、市場は崩壊します。
今はヨーロッパのエネルギー危機が騒がれていますが、問題をさらに悪化させているのはデリバティブであることが分かってきました。
私は専門家でも何でもないのですが、話を聞けはまあそうだろうなと思うことが起こっています。
エネルギー価格の先物市場で、価格操作をするためにオーストリア最大の電力会社は巨大なショートポジションを取っていたようです。
しかしここ最近のエネルギー不足で価格が高騰し、巨額の損失を出しベイルアウトされることになったという記事が出ていました。
ショートカバーができなかったということなのですが、恐らく他の電力会社も同じことをしているはずなので、同じ問題が他の会社で表面化すると思われます。
電力市場はかなり大きな市場とのことですので、今後の影響に注目が集まります。
Austria’s largest energy supplier becomes insolvent
Austria bails out country’s main energy supplier with €2 bln
ペーパーの市場と現物の市場の乖離が広がる時、ペーパー市場は崩壊します。
金融市場は構造が複雑で、4重にも5重にもなっているうえに入り組んでいます。このすべてを理解している人はどこにもいないと思われます。
こういう話を聞くと、現物資産の重要性を実感させられます。
あとこちらもショックの準備に入っています。
これはニューヨークのFRBが発表したものですが、万が一の際の準備としてレポ市場に資金供給するテストを行うというものです。
誰も読まないようなところに分かりにくい発表をするところがFRBらしいですが、要するにそろそろ流動性の危機が発生するので、資金供給する準備に入るということです。
現在、2兆ドルほどあるようですが、これで救済することはまず不可能でしょう。
というのは、デリバティブ市場の規模は一説によると2千兆ドルあると言われているからです。
Statement Regarding Repurchase Agreement Small Value Exercise
不思議なのは、バイデン政権もパウエル議長もまだボルカー議長の時のように、強引に利上げしても大丈夫だと言っていることです。
これはもう計画的なものだと思います。
ということでだれもが非常に苦労する時代に突入していますが、それでも現物資産を持つ人は切り抜けられます。
品薄のためプレミアムが高騰しているアメリカンイーグルコインですが、鋳造所が生産量を意図的に減らしていることは以前に書きました。
しかし実際のところ米国鋳造所は製造を下請けに出すことが良くあります。
委託先の一つはサンシャイン鋳造所という会社で、高品質の製品を製造することで知られています。
この会社は刻印していないコインを製造し、米国鋳造所に提供することもあれば、半分くらい刻印したものを納品することもあるようです。
このようなコインを米国鋳造所に卸すわけです。
時々、途中まで仕上げた製品が売られていることがあります。
もちろんイーグルコインではありませんが、同等のものが10ドルほど安く購入できます。
購入を検討されている方は、サンシャイン鋳造所のコインを検討されるのは良いのではないかと思います。
私も数日前に、注文しました。