ロシアの動きです。次の動きに入りつつあります。
先日、金融制裁でルーブルが急落した時に金利を20%まで上げましたが、ルーブルがかなり上昇したのに伴い金利を一気に3%も下げました。
Russia Cuts Interest Rates to 17 Percent as Ruble Recovers
といってもまだ17%もの高金利なのですが、言い換えれば金利を上げることにより資金流出を止める必要がもうないということです。
ロシアには大量の金があるからです。
これに対して、FRBは資金流出を止めるためには大幅に金利を上げる必要があります。
公式のインフレ率は7.9%(これは食料、エネルギーと不動産価格を除いた数字なので、本当は15-20%といわれている)なので、この数字よりも高い金利を設定しなければ、ロシアへのキャピタルフライトは止められません。
0.5%程度の利上げでは、太刀打ちできません。
特にルーブルは今や金と原油の裏付けがあるだけでなく、高金利通貨ですから。
FRBにはもう選択肢がありません。金利を上げれば金融システムは完全に崩壊し、まだ少し残っているペトロダラーも消え去ると思われます。
今後数か月間の間に世界はハイパーインフレを経験し、ほとんどすべての市場は崩壊します。
そして恐らく金利変動の影響を最も受けると思われるのが不動産で、変動金利の住宅ローンを組んでいる人たちは壊滅的な打撃を受けることになります。
そして先日の発表では6/30まで金1gあたり5000ルーブルで買うと発表しましたが、突然取り下げました。
その理由は「市場が急激に変わったため」だそうです。
価格を固定したのは、金価格が下がらないようにすることが狙いだったようです。
しかし、突然変動価格に戻したロシア中央銀行が今度は何かを意図しているのかについての憶測が飛び交っています。
可能性としてはいくつかあるわけですが、今度は価格を押し下げてさらに大量に買い占める可能性、あるいは金価格を高値に誘導して西側の銀行を破綻させる可能性も指摘されています。
どちらにしても、金価格を経済戦争の強力な道具として使用するだろう、という推測は間違っていないと思われます。
個人的には高値に誘導するのではないかと思っています。
一部の専門家は、固定金額での買い入れをやめた後に金兌換制を発表する、つまり本当の金本位制に移行するのではないかという推測も出でいます。
その時に金価格をさらなる高値で買い取ることになれば、ドルへのさらなる攻撃ということになります。
Gold-backed ruble could be a game-changer for Russia and the West – RT Business News
これからFRBの理事や職人が次々と退職したり、辞任し始めると言われています。
この流れが始まると、終わりは目前ということなのだと思います。