ついに不動産バブルが弾けたとして有名になりつつあるオーストラリア不動産ですが、
すでにかなりの割合の人が含み損を抱えている状態になり、今後その割合は増えていくと予測されています。
これは2月の時点でのネガティブエクイティに陥ったホームオーナーの割合です。
西オーストラリア、クイーンズランドで買った人たちはかなりやられ始めています。投資家の割合も高いですね。
近年購入した日本人の投資家たちも、融資の残額より不動産価格が下回るという、いわゆる"Under water"な状態に追い込まれつつあります。
ここ数年、融資が出るとか、賃貸経営が安定していて、価格ももっと上昇するという甘い言葉につられて、オーストラリア不動産を買い煽っていたコンサルタントたちは複数いましたが、最高値で物件を投資家に買わせてしまっていたようですね。
どう見てもバブルだというのは一目瞭然なのに、永久に上がり続けるかのような仕方で買い煽っていたコンサルタントは、実はあまりよく分かっていなかったということなのでしょう。
投資で失敗したくなければ、コンサルタントが事実を語っているのか、それともただの「意見」を語っているのか、「タラレバ」を語っているのかを見分ける必要があります。
以下はその典型例です。
「4000万円を現金で用意できる方、または日本で融資をひける方で、オーストラリアに興味ある方は、是非、今のタイミングで参入をおすすめします。
「日本より給料も物価も高いオーストラリアで安定した資産と収入をつくるチャンス」だからです。それは一生の宝物になります。老後の生活保障や、オーストラリアを視野に入れた二か国居住に道を開くでしょう。
最後に、一番大事なこと…40万ドルで物件買った後、どのように運営すればよいのか?
・まず、購入後7~10年間、家賃を得ながら、査定額が60万ドルになるのを待ちましょう。
・60万ドルになったら、次の収益物件を、40万ドルくらいで買いましょう。2物件を担保にした融資を、オーストラリア金融機関でひける可能性があります。
・1号物件、2号物件が揃えば、家賃収入の合計が週1000ドル近くになってるはずです。週1000ドルは、オーストラリア人サラリーマンの平均的な給料に近い水準ですので、銀行も評価します。それを担保に融資をひいて、3号物件の取得が視野に入ってきます。
・最終的には、自分の住む物件と、収益物件2つを、ローン完済した状態で持つことを目指します。
・自宅を持ち、かつ週1000ドルの固定収入が不動産から入ってくれば、円換算で月額37万円に相当します。大好きなオーストラリアで夫婦二人で、老後、結構なゆとりを持って過ごせるでしょう。日本の年金を心配する必要もありません。」
買えばあとはバラ色みたいな書き方をしていますが、実際にはそんなことはありません。
そして残念ながら、この投資のタラレバは起こりそうにありません。投資家はできれば上がっても下がっても儲けられるように仕方で投資をするのが賢い投資家です。
今後も今より50%は下落すると考えられているオーストラリア不動産、逃げるなら今のうちです。
特に過去数年以内に買ってしまった方は、多少のロスは出るかもしれませんが、早めにエクジットしたほうが身のためでしょう。早めに損切りできる人は生き残れますが、様子見を決め込む人は深刻なダメージを負う可能性があります。
Property 'armageddon': Aussie House prices could fall by 50 per cent
不吉なことは言いたくありませんが、南半球は今は夏、不動産が一番売れる季節です。
これから冬に向かうと、不動産の売れ行きは落ち込みます。となると価格を下げても売れにくくなり、下落に拍車がかかると思われます。
私の予想では、お隣のニュージーランドもそろそろ下落に転じると思います。そちらの方はオーストラリアよりも悲惨な状態になると思います。いずれにしても今年の7-9月ごろのマーケットに注目したいと思います。