もしも私が10歳の日本人だったら自分にAK-47(カラシニコフ製自動小銃)を買うか、日本から去るだろう。
10歳の日本人の人生を通して日本は大惨事になるだろうからだ。
カラシニコフを何に使うのかは聞きたくもないが、これがロジャーズ氏がInvestor Hourに語ったコメントだ。
拡大の一途をたどり、収束の気配さえ感じられない日本の政府債務について強い懸念を示したものだ。
「日本は周知のごとく債務を積み上げてきた。
人口は減少しているのに債務は天井破りだ。
安倍首相は『やれることは何でもやる』と言って、必要なお金を刷って、要るだけお金を使っている。
これは続かない。
私はこれが日本で起こるとは考えたこともなかったが、日本は確実に大賞を受け取ることになるよ。」
大賞とは、言うまでもなく、規模の大きな経済を有する先進国の破綻を指している。
ロジャーズ氏は、日本の破綻を確信しているのである。
「私は日本株を保有しており、買い増しているところだ。」
日本の破綻を確信しながら、短期では日本株に強気なのだ。
短期のホライズンでの景気拡大・インフレ上昇・投資家選好の予想に基づく投資戦略なのだろう。
キャスターから、現在の債務問題が政府債務にかかわるものに移ってきた点についてコメントを求められると、ロジャーズ氏は楽観できるものでないと答えている。
サブプライム/リーマン危機はMBSという民間部門の債務に端を発したものだった。
しかし量的緩和を経た今では、事実上の政府(中央銀行)による民間債務の肩代わりが進んだ。
政府や中央銀行には債務問題の懸念はないというのが、政府・中央銀行やその取り巻きたちの見解だ。
しかし、ロジャーズ氏はそんなことは信じない。
「もしも政府が破綻すれば、誰が救済するんだ?
君が救ってくれるのかい?」