貴金属の最大の弱点は持ち運びがしにくいのと、現時点では貴金属を使用して買い物をすることは難しいという点です。
通貨の価値が急速に落ちていく中にあって、現金を減らして貴金属を増やしている人にとってはこのジレンマは悩ましいものかもしれません。
興味がある方にとっては調べる価値があるサービスがありますので、取り上げたいと思います。
各自で安全性や情報の正確さをお調べすることをお勧めいたします。
これは保有する金を支払い手段にするというサービスです。
会社自体はイギリスにありますが、ここで金を購入すると金はこの会社のスイスの保管庫で保管されます。
そして顧客にはマスターカードが発行され、カードの支払いは保有している金で行うことになります。
このサービスの良いところはETFとして金をホールドするのではなく、現物を保管するということです。
つまり金の保有権を購入者が保有するということで、現物投資に近い形となっています。
金は買いたいが国内や自宅で保管したくないという方や、支払い手段を確保したいという方にとっては良いサービスだと思います。
今、インドではキャッシュレス社会に向けての試みが進んでいます。
インドは現金が広く普及している国ですが、近々高額紙幣である2000ルピー紙幣の使用が禁止されるようです。
インド政府は9/30までに、紙幣を銀行口座に預金するようにと国民に勧めています。
インドは以前にも高額紙幣の使用を廃止したことがありましたが、その時は2日以内に金融機関に持ってくるようにとしたため、国内で大混乱が起こりました。
インドでは依然として金融機関に対する信頼がありません。
政府は高額紙幣を銀行に預け入れるようにと国民に勧めていますが、国民は全く違う動きをしていることが報じられています。
銀行口座に預金する代わりに、持っている2000ルピー紙幣で金を買う人が相次いでいるため、金のパニック買いが起こっています。
使用期限が近付くにつれて、この傾向は強まると予想されます。
ナイジェリアではCBDC導入が完全に失敗していることが伝えられていますが、どうやらインドでもうまくはいかないようです。
そして世界中のあちこちでCBDC導入に向けて現金の使用が禁止されると、人々は貴金属に殺到することになると思います。
インドはこれから世界中で何が起こるのかを示す良いテストケースになるはずです。
日本でもCBDC導入の動きが進んでいますが、貴金属を買うことでCBDCに対抗できることを周知させていく必要があると思います。
誤解のないように書いておきますが、私は金もよいと思っていますが比較すると銀の方がよりお勧めです。