今日は時間があまりないので、一つだけ書きたいと思います。
私は負債は返済した方が言い続けているのは、それが弱点になり付け込まれるからです。
バブルが崩壊する時に、レバレッジを聞かせている人たちはかなり脆弱な立場に追われますが、今回はそれに加えて違う力も働いています。
最近、アメリカの不動産市場でかなり強引な動きが起こりつつあります。
ほとんどの人は住宅ローンを抱えているわけですが、ローン契約の中に借り手は住宅保険加入が条項に盛り込まれています。
ところが最近になりアメリカでは保険料が高騰したり、保険の更新を断られるケースが相次いでいます。
そして保険の未加入を理由に、物件の差し押さえが行われるケースが相次いでいるようです。
保険の未加入を理由に差し押さえが行われるということは、これまで一度もありませんでしたが、ここにきて資産強奪のために本腰を入れつつあります。
あとゴールポストを動かす動きも相次いでいます。
不動産投資家が家賃を滞納する人を追い出せなくしたり、大家に対する規制を厳格化したり、二酸化炭素排出量を規制するといった大家にとって不利な法律が次々と生まれています。
住宅と家賃の高騰がインフレの原因であり、それは大家のせいでであるとしています。
政府系ローンを借り入れしている大家に対して更なる厳格化がなされているわけですが、政府系ローンの借り入れにより不動産投資をしている物件の家賃は政府が決定する、という内容の法案をバイデン政権は推進するようです。
もちろんこれは「入居者を保護する」という名目のもとに行われます。
家賃規制はすでに決まっているようですが、それ以外にも厳格な規制が導入される見込みです。
そして現在、FHA(政府系ローン会社)は入居者の情報、関係者たちから情報を収集しており、"事態を改善する"ための行動を起こすそうです。
つまり入居者や従業員が文句を言うと、大家が罰せられるということになりますが、文句を言う確率は100%に近いはずです。
ちなみに政府系の融資を受けている投資家は50%を超えると言われています。
Industry warns against tenant protections attached to federally backed loans
これは今はアメリカの話ですが、西側諸国のあちこちで起こるのではないかと思われます。
借りる時点では問題がなさそうでも、あとからルールを変えたり、契約に違反するように事態を動かすように仕向けることが行われると考えておくべきです。
非常に腹が立つ話ではありますが、借り入れがある人はこのようなリスクに注意しておくとよいと思います。
いずれにしても、前代未聞の規模の富の移転が本格化しようとしていることだけは間違いありません。