少しだけですがCBDC導入後の世界が垣間見える報道がありましたので、それについて書きたいと思います。
CBDCとは単に新たなシステムを導入する以上の意味があるのは確実で、これはまだ序の口です。
これは不動産関連の話で、先日クレジットスコアが低い人たちに優遇措置を講じるという方針については書きました。
ここまではよくある話でしたが、その後に全貌が明らかになりました。
ハイリスクのローン借り手のコストの負担をクレジットスコアが良い人達に負担させる計画であることが報じられています。
Biden rule will redistribute high-risk loan costs to homeowners with good credit
クレジットスコアが680-780の人たち(アメリカ人の約半数)は、デフォルトリスクが高い人たちのコストを負担することになります。
ローンの額にもよりますが、月々のローンの支払額に$60-$100が加算されることになります。
平均では住宅ローンの支払額が$14000増えることを意味します。
もちろん有無を言わせずにです。
クレジットスコアが高いというのは必ずしも裕福であることを意味しているわけではなく、お金はないものの責任感があるためきちんと支払いをするために、スコアが高い人も多くいます。
真面目な人たちが無責任の人たちのしりぬぐいをさせられることになります。
しかし話はそこで終わりません。
これまでも金融機関は支払い能力のない人に対し住宅ローンを貸し出してきました。相手がだれであれ住宅ローンを貸し出せば、金融機関には利益が出ます。
しかし最終的には維持しきれなくなり不動産危機が来るわけですが、責任を取らずに納税者の金でベイルアウトされるということが何度も繰り返されてきました。
今回は一般市民に負担を強いた上でハイリスクのローンを貸し出し、金融危機が来るとベイルアウトをして再度国民に責任を負わせるということのようです。
もうすでにアメリカの不動産バブルは崩壊しています。
今回の措置はまじめに住宅ローンを支払っているアメリカ国民をバブル崩壊の犠牲にするためのものです。
ローンの支払いをやめて、わざわざクレジットスコアを下げようとする人も現れるはずです。
今はCBDC導入寸前のタイミングですが、社会主義的な法律とCBDCが連携される時に何が起こるのか考えるだけで恐ろしいです。
負債は人々を奴隷化するための手段であることについては過去に触れましたが、強化するための手段としてCBDCがあるわけです。
今回の件はまだまだ序の口です。今後、様々な口実を使って資産の搾取を試みる計画のはずです。
CBDCに反対するのは当然のことですが、借金があるとそこに付け込まれることになります。
アメリカがロシアに対する経済制裁としてドル口座を凍結したことは記憶に新しいと思いますが、CBDCは個人に対する経済制裁のツールとなります。
自らが中央銀行となり、第三者を排除してやっていけるだけの準備をすることの重要性はかつてなく高まっています。
恐らくCBDC導入の際には、高金利を謳うことにより何も知らない人たちを誘いこもうとすることでしょう。
個人的には最近発表されたAppleの預金口座の中身はCBDCではないかと疑っています。というのは普通の金融機関は高金利を提供することは不可能だからです。
報道ではゴールドマンサックスとの連携となっていますが、高金利の原資についての説明はありません。
これは勝手な推測ですが、ゴールドマンはFRBの口座を持っていてリバースレポで5%の金利をもらっています。
今は法律の規制のため、個人ではFRBの口座を開設して5%の金利をもらうことはできません。
ですから今はゴールドマン経由がFRBのリバースレポを利用して高金利を提供しつつ客を呼び込みつつ、突然法律改正をして気づいたらCBDCになっていたというオチではないかと思います。
なんといってもIphoneとの連携ですし、非常に怪しいと思っています。