投資において分散、分散とよく言われますが、私が見ている限り本当に分散している人はごくわずかです。
例えばよくあるパターンは日本で不動産、株、債券に分散投資している、といったパターンです。残念ながらこれは分散でもなんでもありません。
日本は鎖国をしていた過去がありますので、ほんの人種に比べると海外へのハードルが高いという現実があります。
これは物理的なものだけでなく、心理的、文化的な側面もあります。しかしそれを超えていかなければ、本当の分散投資はできません。
日本国内でいろいろなものに投資していても、例えば政府がデフォルトしたり、戦争に巻き込まれたとしたら、すべてが影響を受けることになります。
日本国内でレバレッジを効かせて、不動産投資一本というのは最悪のパターンだと個人的には思います。
ではどうすればよいのか? そのためには「資産の多様化」、「収入源の多様化」、「政治的多様化」を図る必要があります。
資産の多様化ですが、一般的には以下のようなものがあります。
海外の銀行口座開設
紙の資産を貴金属に変えて保有する
海外不動産を保有する
経済危機が来ると政府は税制を変え、日本人が世界中に持つ資産から課税しようとします。その際に海外の法人名義保有する不動産であれば、手を出すことが困難です。
株や債券、貴金属は真っ先に課税対象になりますが、不動産は保有の形態を工夫すれば、手が出ません。
海外の不動産のメリットは、それを持つことによりその国の永住権や国籍が取れるというメリットです。
革命や戦争を経験してきた国の人たちは、他国のビザ、パスポートの重要性を身に染みるほど実感しています。
政変の際、危機の際に自国を逃れ、第二の国で新しい人生を始められることを意味するからです。
ですから富裕層が子供を留学させ、パスポートを取らせたり、出産のためだけにハワイにいくというのも意味があることなのです。日本人もこうしたことも本来は視野に入れるべきなのです。
ただ「単に憧れている」からビザを取るという程度のものではなく、死活問題だと捉える必要性があります。
実際、近年アメリカのシリコンバレーの億万長者たちがオーストラリアやニュージーランドで不動産を買い、永住権を取る人が急増しています。
自国の政府を信用していない中国人も、富裕層は必ず子供に海外の大学に行かせます。日本人はやはり平和ボケしているようです。
日本にもいつか必ず経済危機が訪れます。また戦争にも巻き込まれるでしょう。そうなったときに皆さんは自分の子供を戦争に行かせるのでしょうか?
そうなった時に海外に逃げるところがある、収入の道があるというのはセーフティネットになるでしょう。
こうした話は人類の歴史を通じて何ども繰り返されてきたことです。日本人も痛い目を見るまでは、実感しない人が多そうなのは残念なことだと思います。