私が投資を始めたのは、リーマンショックの少し前です。
その頃はまだまだ経験がありませんでしたが、経済危機がどのようなものなのかを直に経験しました。
レバレッジを利かせた人たちや、自分の収入以上の生活をしようとした人たちが文字通りすべてを失い、そして第三者が彼らの資産をダダ同然で手に入れるのを何百回も見ましたし、私自身もそれを経験しました。
今、私たちの目前で起こっているのはリーマンショックをはるかに超える経済危機です。
恐らく誰も実体験としては知らないはずですが、1920-1930年代の大恐慌をはるかに超えると考える人もいます。
私が恐ろしいなと感じているのは、今いわゆる"専門家"として情報発信をしている人たちのの多くは、リーマンの時は投資家ですらなかったということ。
そして多くの広告費を投入して情報を拡散していて、彼らの言うことを信じて株を買ったりFXをしたり、不動産を買ったりする人たちが大量に存在するということです。
もちろん私自身も何が正しいのか間違っているのかなど、事前に判断する術はありません。
しかし危うい綱渡りをする人の後を追って、多くの人たちも同じことをやろうとしているように私には映ります。
私は彼らが悪いと言いたいのではありません。ただ知らないだけで経験するまで分からないものなのです。
私が言いたいのは、私が書くことも含めてですが、誰から話を聞くのはとても大切だということです。そして、私の書くことも含めてですが、様々な人の意見を聞くことは非常に大切だと思います。
ちなみに貴金属投資に否定的な人の中には、デリバティブとETFの中身が何なのかすら知らない人もいました。
ところで2日前に書いた話の続きです。どうやらここで何かが起こっているようです。
FRBがスイス中銀経由で、複数の金融機関の救済をしているという話で、すでに流動性の低下のため金融機関同士のレポは使えなくなっているということ。
今週のスワップには額は少ないものの、日銀もドルを調達をしていたことが報告されています。(ECBもですが、)
ドルを調達した直後に、財務官が原資は「無限」にあると発言し、昨晩は強烈な介入をしました。
コメンテーターもスワップが原資かもしれないと指摘しています。恐らく円買いのためのドルが足りないため、ここから調達したのでしょう。
ドルを借りたうえで売却し円買いをしたということです。
ただ日銀がここから調達するということは、FRBが事実上、日銀のベイルアウト(ECBも)を始めたとも言えるのかもしれません。
(専門家はただのスワップだというのでしょうが、)
「原資が無限にある」という発言を考えると、これから何をするのか恐ろしいです。
この方が述べていた「断固たる行動を取る」というのは、一般人が想像する行動とは全く違う可能性があります。
FRBは日銀が倒れると、巻き込まれるという危機感があるのかもしれませんが、最後にはFRBはスイス中銀すらも救済するのでしょうか?
来週の水曜日に日銀がさらにドル調達をするのかどうかに注目です。