ニュージーランドは海外のお金持ちから理想の移住先として人気があります。
最近は特に戦争が起こることを懸念したアメリカ人が、多く移住していることで知られています。
ただ旅行してみてわかることは、この国の物価高はものすごいということです。
例えば、今はレギュラーガソリンは1リットル=$2.50くらいで、220円くらいです。
食事をしても、日本では500円くらいで食べられるようなラーメンが1500円は優にします。
コーヒーを買っても日本ではコンビニで100円くらいで買えますが、ここでは400-600円くらいします。
公園で散歩していて、たまたま知り合った人と会話していたところ、この方は家賃として週に$600(51000円)つまり、月単位で考えると20万円以上、支払っていると話していました。
もちろんいい家を借りているのでしょうが、この国の物価高のすごさを体感しています。
本人はオークランドよりは安いから、と自分を納得させようとしているようでしたが、、、
日本もインフレが進んでいますが、海外の国とは比較にならないなというのが実感です。
もしかしたら円安のために特にそう感じるのかもしれません。
ニュージーランドと言えば、これまで不動産バブルが膨張していたことで知られています。
アメリカとは違い、リーマン時に不動産価格の調整が入らなかったので、ここ数十年価格が上がり続けてきたのですが、それがここにきて崩壊の危機にあります。
最近のニュースによれば、かなりのスピードで価格が下落しているのと同時に、金利は上がり続けています。
先日、オークランドの中心部のホテルに泊まりましたが、かなりの店が閉まっていて、治安が以前と違い悪化していると感じました。
今はクライストチャートに来ていますが、ここでも閉まっている店はかなり多いです。
またこの国の経済は完全に崩壊してはいませんが、崩壊時はかなりむごいことになりそうです。
特に不動産購入のために、多額の負債を負っている人が大半のこの国で、不動産が下がるということは彼らにとっての終わりを意味すると思います。
特に産業が限られているこの国では、回復にかなり時間がかかるのではないかと思われます。
そしてここは移民の国です。経済が悪化すれば、彼らは違う移動先を求めて国を去ります。
少し調べてみましたが、この国の人はやはり債務の問題を抱えています。
三月の時点で、NZ人は平均で$188,000の負債を抱えています。
そして中央銀行はインフレにより、不動産ローンのデフォルトと失業率の急増を危惧していることが報じられています。
ちなみに公式発表ではインフレ率は7.3%ととのこと。
Mortgage defaults and job losses – Reserve Bank reveals NZ’s inflation fears
そして支払いができなくなる人が急増していることも報じられています。
Data shows more New Zealanders missing regular repayments
今回の経済崩壊はほぼ全世界的なものになると思われますが、正直言ってこの国の経済にも可能性はあまりないのかもしれません。
美しい国だけに、この生活費の高さは本当に残念です。
産業が限られているだけに、回復にかなりの時間がかかると思われます。