金融戦争はロシアの完全勝利に終わる

2022年3月25日

先日、クレディスイスの有名アナリストが述べていた警告が現実のものとなりつつあります。

それはコモデティの商社が巨額の損失を出しているようなのです。

彼らは価格操作のため、ショートポジションを取っていますが、昨今の価格上昇のため巨額のマージンコールを支払わなければならない状況に追い込まれているようなのです。

コモデティはどれもが上昇しているので、マージンコールが発生しているのは一つや二つの取引業者だけではないようなのです。

そして今、彼らは政府と中央銀行に救済を要求し始めています。

金属とエネルギー取引の大手、トラフィグラはこれが「マージンコールの死の連鎖」となり世界中に波及するとしています。実際にそれは広がり始めています。

そしてまたLME(ロンドン金属取引所)が閉鎖しました。ニッケルでまたマージンコールが発生したようですね。

コモデティ価格が上昇していることは、言い換えれば通貨、特に米ドルが死に向かっていることも意味しています。

購買力が下落していて、すでにショートポジションでは抑えきれなくなりつつあることの兆候があちこちに現れています。

そしてコモデティ全般が急上昇しているタイミングでロシアは死に体となりつつある米ドルに対し、容赦ない攻撃を仕掛けています。

昨日、プーチン大統領はロシアに対する非友好国に対しては、天然ガスをルーブル建てで販売すると発表しました。

言い換えれば、天然ガスが欲しければドル決済は捨てろという脅しです。

ルーブルはドルに対して強くなり、ロシアはガスを売り続けられるという目論見です。

そして今日出てきたのはこちら。

ロシアエネルギー庁長官がの発言のようですが、「異なる通貨での決済を使うのは普通の事であり、仮にそれがビットコインであればそうなるだろう」と述べています。

ただ現時点でこれは推測と噂に過ぎないとも書かれていますがナスダックのホームページにもその件が報じられているので、本当なのだと思います。

報道によればアメリカ政府はビットコインを規制するとしていますが、これは事実上不可能です。

そしてさらにロシアは非友好国に対しては金の現物での支払いも受け付けるそうです。これはアメリカにとっては致命的です。

この動きに対して、G7はロシア中央銀行が金での決済をすることを規制するようですが、これは自殺行為です。

今の金の価格操作ができているのは、各国がロンドンに保有している金のリースによるデリバティブだからです。

ロシアの金を差し押さえれば、他国は同様のリスクを警戒して金を自国に持ち帰ろうとします。結果として金のデリバティブは崩壊し、金融危機ひいては通貨が崩壊します。

政治家はこれが自殺行為であることがわかっていないと思います。

ちなみにロシアはの保有する金のほとんどはロシア国内に保管されているので、制裁はただのポーズにすぎす心象操作の目的しか達成できません。

ゼロヘッジによると、ルーブルを金本位制にする方法はいくつもあり、直接ペッグさせなくても可能であると述べています。

そして支払いを金で受け取るということは、事実上の金本位制であるとも述べています。

このままいけば、天然ガスだけでなく原油も肥料も食料も金とルーブル、そしてビットコインで売るようになると思います。

ロシアは西側諸国との金融戦争に勝利しつつあり、西側諸国はこれに対抗することは無理でしょう。

かなり前に、ジムリッカードがロシアが仕掛ける金融戦争は金本位制の導入であると予告していましたが、その通りになりつつあります。

ロシアが原油の国際決済としてビットコインを使用することが、WebBotのデータセットの中に登場します。

そしてこれは銀が1oz=$600に到達することと関連しているようです。