最近はあまり聞かなくなりましたが、恒大集団の問題はまだ続いています。
米ドル建ての利払いをやめてからかなり時間が経ちますが、格付け機関は部分デフォルトという発表のみで、格付けを下げていません。
理由として考えられるのは、西側の金融システムの一部には戻らないということを理解している以外には考えられません。
あるいは怖くて格下げができないのかもしれません。
ちなみにこちらのWSJの記事ですが、恒大集団の隠れ債務が増え続けている件を指摘しています。問題はかなり悪化してきています。
Evergrande’s Hidden Debt Sinkhole Just Keeps Growing
日本とかアメリカであれば、少なくともデータを隠そうとするものですが、中国の場合はそうでもないようです。
ということで債務の額は公表されている額の10倍以上だと見積もった方がよさそうで、しかもこれは恒大集団に限った話ではありません。
金を刷りまくって、バブルを膨らませゴーストタウンを作りまくったツケはいつまでも引き延ばせないと思います。
というか金を刷りまくった後に最後に崩壊させるという計画の一部だと思います。
これは一般人から資産を奪うために、使われる典型的な手段です。
不動産というのは投資セクターの中で最大です。
これは少し前のデータですが、居住用不動産のセクターは最大です。間違いなくこの数字よりも大幅に増えていると思います。
恒大集団が世界最大のバブルの崩壊を引き起こすと思うのですが、3月末はもしかしたら一つの起点になるのかもしれません。
決算の発表ができないそうです。監査人も買収済みでしょうから、遅れて出で来る数字もまともだとは思えません。
ただかなり煮詰まってきたことだけは間違いないと思います。
株取引も停止されていますし、資金が差し押さえになっという報道も出でいます。
Evergrande Delays Results as Banks Seize $2 Billion at Unit
これが崩壊する時に、世界中のあらゆる金融機関を巻き込んだ金融危機とバブルの崩壊が始まると思います。
アメリカでも差し押さえの申請数が700%増加したという記事がありました。もうそろそろ準備を開始すべき時期に入りつつあるのかもしれませんね。
利上げと相まって、世界中の不動産バブル崩壊は近づいていると思います。
Foreclosures Are Up 700%. Is This a Red Flag for the Housing Market?
このチャンスをものにできる人は、リスクに気付いて金融システムからできる限り離れた人達だけです。
歴史上最大の資産移動が起こる時、チャンスをものにできる人はほんの一握りなのだと思います。