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利上げでデリバティブ関連の問題が発生する

FOMCがありましたが、近い将来利上げすると言いながら利上げはしませんでした。

FRBは利上げするすると言いづづけて、なかなか利上げしない中、インフレがどんどんと進行しています。

FOMC、近く利上げ開始し必要なら引き締め加速も-議事要旨

 

利上げすればインフレが収まるというのは、ある種の洗脳のようなものです。

確かに金利は要素の一つではあるもののそれ以外のことも関係するので、利上げしたからと言ってインフレが収まるわけではありません。

もうインフレは収まりません。そして金融緩和を止めることもできないはずです。

実際にFRBはテーパリングやるやると言い続けて、何もしていませんし、バランスシートの縮小もしていません。

そもそも本気でインフレを抑え込むつもりであれば、もっと前に利上げをしていたはずだと思います。

 

とはいえFRBの最終目標を考えるといつかは利上げはするのだろうと、個人的には思っていますが、これは思った以上に大きな影響を与えることになります。

今の世の中、回っているお金の大半がいわゆるデリバティブで、金利上昇により大損害を被るところが必ず出で来るからです。

デリバティブというのはハイレバレッジの投資で、実際の元金以上の額の取引をするもので元金は少なく済み、儲かる時の利益は大きいのですが外れた時はロスが大きいものです。

世の中で投資と言われているもののほとんどはこのデリバティブなのです。

株式からETFから不動産から年金まで、いわゆるレバレッジをかけたデリバティブなのです。そして多くの個人投資家もデリバティブをしています。

 

1990年代の話にになりますが、カリフォルニア州のオレンジカウンティが破綻するという事件がありました。

カリフォルニア州オレンジ郡の破産

カウンティの資金をデリバティブで運用していたものの、FRBがインフレのため金利を上げたため巨額の損失を出し、結局カウンティが破綻に追い込まれたという事例です。

この時は金利が上がらないという目論見でハイレバレッジの投資をしていたため、大損失を被りました。

かなり大きなカウンティだったので、この破綻はかなり衝撃を与えるものでした。職員は解雇され、市のサービスは止まり、企業移転が起こりました。

つまり何が言いたいかというと金利を上げると、どこで爆弾が弾けるのか全く分からないということです。

特にオレレンジカウンティが破綻した90年代とは違い、今はほとんどの投資がデリバティブで、その額も比較にならないほど巨額です。

ほぼすべてのファンド、銀行、地方自治体、年金基金はデリバティブ投資をしていることを考えると、リスクは当時よりも大幅に高いのが現状です。

 

問題はいつ利上げをするのかということだと思います。今の時点では三月に利上げすると言っていますがどうなのでしょう?

年に7回利上げすべきだとか、一度の利上げは0.5%にすべきだという意見が当たり前のように報道されていますが、本当にそうなれば複数の大惨事が起こることは間違いなしです。

 

あともう一つ、昨日米小売り高が急回復したという報道もありました。

これは経済が回復している証拠だと報道されていますが、違います。

インフレを恐れた人々が生活必需品を大量に買い、紙幣をモノに変えていることの目に見える証拠です。

つまりどういうことかというと、人々は通貨の価値が急落していることに気づき始めたということです。人々は通貨から逃げ始めています。

通貨を支えているのは人々の信頼と幻想のみです。そしてそれが失われる時、通貨はただの紙切れとなることは歴史が証明しています。

SNSで拡散されていますが、最近は牛肉が高級品のようでスーパーでは盗まれないように防犯タグがつけられるようになったようです。

アメリカではモノ不足が加速しています。

 

米小売売上高は急回復、10カ月ぶり大幅増-感染拡大でも堅調示唆

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