世の中には少ない投資金額から始められて、しかも大きなリターンが得られるとされる投資がたくさんあります。ただ実際にはそういう投資は現れては消え、そのたびにたくさんの人たちが損をします。最近は特に仮想通貨に関係したもので、一日に数パーセントといった投資が次から次へと形を変えて、出てきます。
ここで不思議なのは、どうして失敗するとわかりきっているものに毎回毎回手を出す人がいるのかということです。
当然ですが、このタイプの人たちは資産運用で成功して、お金持ちになるのはほぼ不可能です。
何か理由があるに違いありません。
考えてみましたが、以下の特徴がある人たちが主にこうした投資を出す気がします。
- 投資の経験があまりない人。
- 切羽詰まっている人。
- 自分で何かを成し遂げよう、という考えが不足している人。
投資の経験があれば、最初からうまくいかないにはわかりきっているのにそれでも手を出してしまうというのは、やはり投資の経験、そしてお金の知識が不足しているからにほかなりません。
あとよくありがちなのは、将来の不安を抱え、切羽詰まっている人。例えば50代になり、定年も近づいてきているのに、貯蓄も資産もなく、焦っている人がこういう投資に手を出します。
小資本で、しかも当たれば人生で一発逆転できるかも、という思いがこうした投資に駆り立てるのでしょう。宝くじを買う人たちの思考と非常によく似ています。
おそらく「やり場のない不満」「自分の力で切り開くという努力は面倒くさい」「儲かる方法を具体的に考えるのも面倒くさい」という潜在的な逃げと受け身の発想が、「楽して儲けたい」「一発逆転したい」、そんな夢を見たいという欲望を起こさせるのかもしれません。
仮にそうだとしたら、富裕層がこうした投資に興味がないことが理解できます。彼らは、自らの行動が未来を作ることを本能的に悟っているので、「お金持ちになる夢を見るヒマがあるなら、お金持ちになるための具体的な行動を起こせばいい。仕事や起業や投資など、自らの知恵と努力と行動でつかみとることだ」という発想である、ということでしょう。
本当にお金持ちになりたければ、まずはこうした投資に手を出すのをやめ、根本から自分のことを見直す必要があるのかもしれません。