金融緩和によりインフレを起こすことは、政府が国民のお金を合法的に盗む方法です。
例えば、金融緩和によりあなたの不動産、あなたの株、あなたの持つ貴金属の価格が値上がりするかもしれません。
人によっては資産の価値が上がるのならばインフレはいいことだと考えるかもしれません。
しかし、資産以外の物価も上昇するので、所得に対する購買力自体が上がることを意味するわけではありません。
資産の価値が上がることにより、政府は合法的にお金を取ることが可能になります。
つまり実際のところ国民の所得の購買力が上がったわけではないのに、価格が上昇するということは、資産を売却する時に税金を請求できるということになるからです。
例えば、持っている不動産や株の価格が2倍になったとしても、生活費も2倍になるのであれば、実際には得をしているとは言えません。
しかし株や不動産を売却する時には、値上がりしたとして多額の税金を払うことになります。
インフレにより国民の所得をあげることも、政府がお金を取る方法です。
例えば、これまで所得が800万円だった人がいるとします。
インフレに合わせて、所得も上昇し、1000万円になったとしましょう。
一見、もらえるお金が増えたように思えますが、インフレのせいで購買力が下がるので結局は大差がありません。
しかし、所得が増えたことにより税率は上がります。
累進課税により、所得が800万円の時は20%だった税率が33%に上がるので、結局は損をするわけです。
これらの例はすこし極端な例で、もっと細かく考えると例外や個人差も多くあるのですが、基本的な考えとしてはあっていると思います。
つまり、税率はインフレになればなるほど、国民から金を巻き上げやすくできているということになりますね。
どうして政府がインフレを起こしたがっているのか、分かると思います。ただの詐欺のようなものですね。
これからハイパーインフレが起こる可能性が高まっている今、これがあなたの生活にどのような意味があるのか、理解しておくのは良いことです。
税金というのは、生活の中で最も大きな支出です。ですから、税金をコントロールする方法を学ぶことはお金持ちになる第一歩となります。