香港で投資をしている日本人は多いと思います。
香港ドルと言えば米ドルとのペッグ通貨、つまり昔日本円が$1=360円だったのと同じで、為替の変動がほぼ固定されていて、狭いレンジの中でしか上下しません。
投資する側からしたら、為替リスクがないので、香港ドルベースの投資は米ドルに投資するのとほぼ変わらないという安心感がありました。
しかし、米中間の確執が深まるにつれて、アメリカ政府は経済制裁を加速させる動きを見せているわけですが、その中には香港も含まれているというウワサが出始めています。
米中間では貿易戦争、通貨戦争、そして軍事衝突という争いがあるのですが、その一環としてアメリカは香港を経済的に封鎖するようなのです。
なぜかというと中国は輸出を行う時に、人民元ではできず、一度、香港ドルに換金してから決済することがほとんどのようです。
封じ込めには、まずはペッグの解除。これだけでもかなりの影響がでます。
それだけにとどまらず香港ドルを国際決済から外すという動きに出るとの観測が出始めています。
これをすることは中国経済に致命的な一撃となりますが、香港にも大きなダメージとなります。金融センターとしての地位はなくなるでしょう。
とはいえ、これは簡単なことではないと思います。
香港ドルの発行は香港政府ではありません。
いくつかの銀行、例えばハンセン銀行、HSBC銀行などがありますが、HSBCは香港の銀行ではありません。
これはイギリスの銀行です。イギリスの銀行でありながら、事実上中国の中央銀行のような役目を果たしてきたわけです。
つまりイギリスは中国が香港ドルを使って輸出することにより、大きな利益を上げてきたわけです。
本国がダメでも香港があるから何とか持ってきたイギリス。
今回の中国の国家安全法の件で、イギリスは大きな岐路に立たされています。
「イギリスが香港のために立ち上がらないことこそ危機だ」パッテン元総督
台湾の件もそうですし、アメリカは本気で中国を潰しにかかっています。
どう事態が進展するのかは予断が許しませんが、香港ドルベースの投資は吹っ飛ぶ可能性があることは覚えておくべきでしょう。