数日前にスウェーデン国立銀行が債務超過に陥っていることについて取り上げました。
今度はスイス中銀がまたもや巨額の損失を出していることが報じられていて、第三四半期で1300億ドルの損失とのことです。
もう一つ大きな問題が浮上しています。それは米財務省に現金がないことです。
財務省はFRBから借り入れをするわけですが、10-12月の間に7760億ドルそして2024年の1-3月の間にさらに8160億ドルを借り入れることを公表しています。
財務省は名実ともに破綻状態ですが、戦争に巨額の資金を金をつぎ込んでいます。
金融機関では、大手証券会社のチャールズシュワブが総預金額の31%に相当する3004億ドルの資金流出に苦しんでいて、昨日付で2000人のスタッフを解雇したことが報じられています。
静かなバンクランが発生しているようですね。
日銀もついにYCCを諦めたようですし、為替介入もできなくなりつつあります。
これ以上米国債を売れなくなったのか、止められているのかは分かりませんが、完全に手詰まりです。
世界経済を奈落の底に引きずり込むのは、日本の可能性も出始めています。
私は経済危機を乗り切るために、銀現物の購入が良いと思っています。(投資の判断は各自が下してください)
銀に関してはシルバーインスティチュートという機関がデータを公開していますが、恣意的な物が大半です。
しかし中には面白いものもあります。
最新の報告書は国際貴金属会議の様子を報告したものですが、あるやり取りが説明されています。
会議の途中で参加者が登壇者に質問をする一幕がありました。
銀が足りないことは周知の事実となっていて、今年に入り太陽光パネルのニーズは72%増、EVは56%増となっています。
参加者は大手採掘企業のCEOに対し、「環境問題に対応するために必要な量の銀があるのか」という質問をしました。
このCEOは「現在銀は構造的に不足状態が続いているので、必要な分はすでに採掘された銀を使用することになる」としています。
そして「現在のところ銀の有力な鉱脈は見つかっておらず、地政学的問題と採掘許可の遅れも市場に銀を供給する障害となっている」と述べています。
要するに、銀は圧倒的に不足していることを認めたことになります。
Silver Institute Presents at the London Bullion Market
新規の鉱山開発の見込みはない中で、ニーズだけが爆発的に上昇しています。
そして工業用として足りない銀は、投資家が保有している分を使用する見込みのようですが、投資家は放出するのでしょうか?
銀が足りなくなり価格が上がると、投資家はもっと購入するだけでなく釣られて他の人たちまで買い始めるのではないでしょうか?
これは工業用のニーズだけの話で、お金としてのニーズは除外されています。
銀の現物が入手不可になる時、投資家はいくらだったら銀を手放しても良いと思うのでしょうか?
$500でしょうか? $1000でしょうか? それとも$5000でしょうか?
現物が入手不可能になる瞬間、価格は銀現物を持っているあなたが決めることになります。
この危険な時代において、銀の現物はあなたを救うものとなります。一枚でも多く入手するようにしましょう。