数日前、テレグラフ紙はドイツ中銀のブンデスバンクのベイルアウトが必要であるとする記事を掲載しました。
良くある誤解ですが、ドイツの中央銀行はドイツ銀行ではなくブンデスバンクです。
ヨーロッパ経済大国ドイツの中央銀行が破綻寸前であるということです。
German central bank risks bailout after money printing spree
報道によるとブンデスバンクはECBが推進するパブリックセクターの債券買い入れスキームのため6500億ユーロもの巨額の損失を出しており、納税者によるベイルアウトが必要になるとしています。
そして利上げも問題を悪化させる大きな要因となっています。
これはブンデスバンクだけの問題ではなく、EU圏すべての中央銀行が同様の問題を抱えているはずです。
というのは、EUはECBが金融の方針を決定し、加盟国の各中央銀行はECBの金融政策の指示に従うためです。
経済大国のドイツでこれですから、他の小国の中銀の状況はもっと悪いはずです。
ブンデスバンクCEOによると、手元にある資金は192億ユーロで、それとは別に緊急用資金が25億ユーロあるため、今年の年末までは持ちこたえられるものの、来年度以降は持ちこたえられないとしています。
昨年にはスイス中銀が巨額の損失を出していたことも報じられていますし、ECB以上の金融政策をとしているFRBはもっとひどいはずです。
ドイツ人はまさか中央銀行が破綻するなどとは想像もしていなかったでしょうが、これからは中央銀行が次々と破綻する時代となってきたのかもしれません。
クリフハイは今年の9-11月にかけて世界中の中央銀行が深刻な問題を抱えるようになると予測していますが、早くも問題が露呈し始めた気がしています。
中央銀行と通貨の崩壊が急速に進む中、崩壊に歯止めをかけるのと金融機関にとっては生き残りを模索する試みとして仮想通貨に注目が集まっています。
ブラックロックやフィデリティを始めとして、ビットコインのETF申請が相次いでいます。
経済崩壊が深刻化すると仮想通貨に人々が殺到すると思いますが、EFTと現物のビットコインは全くの別物である可能性が高いので要注意です。
個人的には貴金属を中心に買うのが良いとは思いますが、余裕がある方はビットコインも持っておくとよいと思います。
クリフハイは7月の後半に起こる経済の問題が、9月の後半から本格化するとしており、それが一体何なのかは分かりません。
ただ夏の時期に仮想通貨と貴金属価格の高騰が始まる可能性が高くなってきましたね。
中央銀行と金融機関が追いつめられるにつれて、インフレは一気に進んでいきます。
ですので夏の時期は残っている通貨を有効利用すべきだと思います。
FRBは厳しいストレステストを行い、23の大規模金融機関が厳しい景気後退に耐えうるとした結果を発表しました。
しかし、"終末の日"のシナリオでは、金融機関は5410億ドルを失うことになるとも予測しています。
FRB自ら"終末の日"の完全破壊シナリオを想定していることもばらしてしまいましたね。
これまで長期間の間、人為的に半ば強引に経済と市場をコントロールしてきたわけですが、それが崩壊する兆候があちこちに出でいます。
いったん崩壊する一気に反動が世界中を襲う時に、貴金属と一部の仮想通貨が一気に急騰することになるはずです。
一晩寝て朝起きて携帯を見たら、10倍になっていたというようなことが起こりえます。
今の金融システムからは一目散に逃げるべき時であることは間違いありません。