マインド マネー

金が再びお金になる時、銀はどうなるのか?

物の価値を決める要素は二つしかありません。

一つは希少性が高いこと、そしてもう一つは有用性が高いことです。

金は希少性はありますが有用性は全くありません。しかし銀は希少であることに加え、有用性が非常に高いという特徴があります。

つまり金と同じようにお金としての使用も可能であるのと同時に、銅のように工業用としても使用できるわけです。

 

混乱を極める今の世界ですが、かなり大きな動きが水面下で進んでいます。

それは金を再びお金にしようとする動きで、どうやらほぼ決定済みのようです。

なぜかというとIMFが数日前に記事を発表し、「国際準備金として金を使用するのは時代遅れの考えではない」とする記事を掲載しました。

この記事が出たということで、ほぼ決定済みと考えた方がよさそうです。

Gold as International Reserves: A Barbarous Relic No More?

この動きには前から兆候があり、クレディスイスの著名アナリストがロシアが「ペトロゴールド」導入の動きを見せているという報告書を書いたことについては以前に記事にしました。

FTX巨額の詐欺の指南役は、そしてペトロゴールドが登場か?

そして今月に入りロシアが金本位制を導入する見通しであることが報道されました。

こちらでは「ゴールデンルーブル」と呼ばれる通貨の導入により、国際取引が一変する可能性についての記事をロシア科学アカデミーの研究員がまとめたものとして、記事になっています。

“Golden ruble 3.0” – How Russia can change the infrastructure of foreign trade

 

BRICSが西側諸国に対抗する通貨をリリースしようとしており、それは金本位制とコモデティ本位制のブロックチェーンによる非集中的なデジタル通貨となると見られています。

この会合が今年の八月にあることについても書きました。そしてそれはSWIFTに対抗する基軸通貨になるはずです。

ロシアのラブロフ外相この発表と、IMFの記事がほぼ同時にリリースされたことも偶然ではありません。

ここでの問題と言えば、金と原油そして天然ガスといったコモデティを通貨の裏付けとして使用するわけですが、これらのコモデティは容易に売り買いができないか、時間経過とともに劣化するものが含まれています。金を除いてですが。

恐らくこれは金価格を高騰させるための作戦でしょう。

IMFはロシアとBRICSの動きから、ドルでは全く太刀打ちできないとついに認めたと考えても良いと思います。

 

そして当然、この動きが広く知られるころには大きな反響がおこるとおもわれます。

西側諸国の通貨が崩壊に向かう中で、BRICS諸国で金が再びお金として採用され、西側諸国も苦し紛れに同じ方向に舵を切ったことが知れ渡ると、人々は金に殺到することになります。

その時に金価格はあっという間に大暴騰を起こしているか、入手不可能になっていることでしょう。

その時にはすでに値段は問題ではなくなります。値段がいくらであろうが是が非でも入手しようとするはずです。

そのころには政府は金の入手を禁止したり制限する、あるいは没収と言った手段を講じる可能性があります。

金が手に入らないことが分かると、人々は次なる金属として銀に向かいます。

その時に銀は一気に高騰を始めます。銀は"貧しい人の金"(Poorman's gold)と呼ばれてきましたが、同じことが起こることになります。

金も高騰しますが銀はそれを上回ることになります。

今は80:1程度の金銀比価は、歴史上の平均である15:1となるのか、あるいは採掘時の数値である7:1となるのかもしれませんし、それを上回る可能性すら指摘されています。

 

すでにこの展開は織り込み済みであるように思います。

インドは銀の買い占めに走っていることは報じられていますし、一説によれば経済制裁のためインド経由でロシアが銀現物を買い占めていると言われています。

そしてこの報道では中国政府は太陽光産業を保護するとしていますが、恐らく製造に不可欠である銀の輸出を制限するのかもしれません。

次世代のお金に関する見え隠れする世界の動きですが、このタイミングで世界は一気に金と銀に向かっています。そしてこれが知れ渡るのは時間の問題です。

結局、歴史は繰り返さないが韻を踏むというのは本当ですね。

-マインド, マネー
-, , , , , , , , , ,

© 2024 歴史上最大の経済危機を切り抜けよう!