今日は過去50年間続いてきたペトロダラーが、公式に終了する日となっています。
最初は金本位制そのあとはペトロダラー制で世界の基軸通貨であり続けた米ドルは、今日を最後に名実ともに基盤を失います。
巷で噂されている原油産出国が一斉に米国債を売り浴びせるオペレーション サンドマンなるものが起こるのかどうかは知る由もありませんが、
アメリカ国外で還流しているペトロダラー、ユーロダラーが国内に戻りハイパーインフレ下するのは確実だと見られています。
あまり関心がない人もいるかもしれませんが、経済危機は短期間で資産を構築することが比較的容易な時期と言えます。
個人的には日本の経済もアメリカ同様に崩壊すると思っていますが、いずれにしてもハイパーインフレが発生する場所で資産の構築を検討すべき時期だと思います。
場所にこだわりすぎると、チャンスを見逃すことになりかねません。
ほぼ間違いなくハイパーインフレは、アメリカを中心に発生することになるはずです。
これまでに貴金属を買い続けてきた人たちは、全てとは言いませんがこの時期に貴金属を手放して別の資産に変えるのは賢明です。
1920-1930年代の大恐慌についてベンジャミン ロスという名の弁護士が本を書いています。
「大恐慌の日記」という本ですが、ある方がここで書かれている興味深いことを取り上げていましたので、引用します。
「インフレというのは恐ろしいものだ。アメリカでは起こらないことを望む。
貯金を大幅に減らすだけでなく、国債、生命保険といったものから投機的な株式とコモデティに対する賢い投資家の見方を完全に変えてしまう。
戦争が起こる前、ドイツマルクはアメリカのお金に対して25セントの価値があった。
インフレが終わる頃、1ドルを換金すると10億マルクになった。
インフレの最中にアメリカの投機家たちはドイツへ行き、価値がある巨大な不動産を手に入れたが、安い場合には$50であった。
ドイツのインフレがもたらしたものと言えば、飢餓であった。
これが国にとって恩恵となったことは一度もなかった。」
ハイパーインフレ時に、一等地にある不動産がここまで暴落してしまうことには理由があります。
不動産の価格というのは、ほとんどが債務で成り立っています。
そしてハイパーインフレ時に債務は無価値になります。
つまり債務で成り立っている資産の価値が激減するわけですが、その最たるものは不動産であるということになります。
この本では50ドルで入手した不動産がどのようなものであったかについては説明していません。
当時のお金を貴金属で換算するとすれば、金であれば2.5オンス、銀であれば39オンス程度でした。
ドイツ国内で不動産が暴落していることを知り、わざわざ買いに行くことで資産を構築した人たちがいたことは注目に値します。
歴史が繰り返すとすれば、同じことはまた起こることになりますし、このような時期は比較的短期間で終わります。
というのは経済復興の試みの中で、金と銀をお金として使用する動きが強まるからです。
少し前にクリフハイはバンクランが発生してから、5か月以内にアメリカ西海岸の不動産が90%以上下落することを示唆するデータがあると述べていました。
ワイマー共和国と同じことがアメリカで起こるとすれば、高級物件やアパート物件などが二束三文で入手できることになります。
実際に起こるまでは分からない話ではありますが、私はこれが発生する時には銀現物で不動産を購入できるか試してみたいと思っています。
まだ計画中ですが、一度に数人程度を募集して同行いただこうかと思っています。
もし少量の銀現物で不動産が入手できるのであれば、人生が一変する起点となるはずです。