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「2回目のリセットは母なる大地が起こす」

来週、BRICSが国家間取引の支払いシステム"UNIT"がリリースされるのではないかという期待が高まっています。。

期待する声が多数ですが、一方では紛糾しているといった話も聞かれます。

真偽は不明ですが、リリース直後にドルとデリバティブ崩壊にできるだけ巻き込まれないようにするための方策を議論していると聞いています。

それ以外では金価格の引き上げは合意が得られているようですが、当然影響してくる銀価格については大紛糾しているといった話があります。

銀価格を引き上げれば、崩壊に巻き込まれる国が多数あるのは想像に難くありません。

 

40%の金本位制と通貨バスケット制度になると言われています。

問題は加盟国の通貨はそれぞれが米ドルに支えられていたもので、それ自体は脆弱で、ドルを取り払って代わりにUNITにしようという話です。

クロスボーダー取引限定通貨の位置づけで、加盟国通貨それぞれがバスケット通貨の一部となります。また金の裏付けも持つことになります。

一見良さそうな話に聞こえますが、超えるべきハードルはかなり多いように思われます。

呉越同舟ともいえる国家の寄せ集めの中で、通貨バスケットに入る各通貨の割合は合意に達するのはなかなか難しいと言われています。

そもそもの話ですが、それぞれの加盟国通貨が米ドルよりも不安定で弱いことは間違いありません。

それらの通貨をまとめ上げて通貨バスケット制とするために、公平性と安定性を確保することは必至です。

加盟国は金のことを知っており、金を保有しており価値についても概ね共通の理解を持っていますが、

米ドルという支えを取り払うため、不安定になる部分を補うために金を入れるのであって、それ以外は非常に脆弱であるだけでなく分裂と不安要素が満載です。

 

加盟国が考えているのはこういうことです。

米ドルの終わりは急速に近づいており、今ここで妥協してBRICSに加盟しなければ、世界大戦に巻き込まれてしまうという危機感を抱いています。

つまり選択肢のない環境に置かれているために加盟を目指している国が大半です。

最終的には各加盟国は国債を発行し、他の加盟国が国債を保有することになりますが、キューバのような国の国債が果たして加盟国間で信頼が得られるのでしょうか?

現時点で発表されている内容では、金本位制を採用するという文言はなく、紛糾している様子が見て取れます。

しかし対外的には合意は近いかのようなコメントも見られます。

 

現時点でロシア経済省が公開している情報は以下です。

新たな通貨リリースに関する言及はありません。

金本位制またはコモディティ本位制、通貨バスケットについての言及もありません。

新たな支払い手段の合意はなく、代わりにSWIFTの代替手段とする通信手段の確立を模索しています。

ロシアはBRICS中央銀行の設立を提案していますが、合意は得られていません。

ロシアはBRICS決済プラットフォームの創設を提案しています。

BRICSクレジット機関設立には第三者機関による妨害が発生しています。

下のリンクは公表されている報告書です。

BRICS 2024

 

BRICS支払いシステムは、将来の取引の分配を提案するシステムのことで、将来の利益配分を巡り意見の相違が目立っています。

IMFとBISはこの開発に深く関わっており、ケインズ経済学が元となっています。

ケインズ経済学は破綻に向かっていることはすでに明らかだと思います。

大きな概念としては、世界の半分を巻き込む形態での経済ブロックの構築により、残りの半分を制圧しようとしているだけの話です。

加盟国は米ドルの破綻から逃げる一方で、金で防衛を図り、同時に勝ち馬に乗って経済成長も狙いたいというところなのでしょう。

西側諸国は完全に焼け太っており、今この瞬間にもデリバティブの崩壊が進んでいます。

さらなる安定性と信頼性が確保できるシステムを構築するためには、もっと大量の金を保有する必要があるのだと思います。

加盟国間の公平感と信頼感なくしては、加盟国間の完全合意というのはかなり難しいのではないかと思います。

残り一週間の議論で話し合いがまとまり、脱米ドルを目指す中で合意がなされて呉越同舟の船出が行われる可能性はもちろんあります。

今後の数日の間に参加者からの様々なコメントが報道されることになるはずですが、個人的には最後の公式声明はないような気がしています。

結局、利害関係が深く絡み合う中で、話し合いで「これをお金にしよう」とはなかなか決まらないものなのです。

 

昔、"ミスターゴールド"として知られていたジム センクレアは、生前「経済リセットは2回起こる」と述べていました。

彼の意見では「最初のリセットは人為的なもの、そして2度目のリセットは母なる大地が起こすものだ」と述べていました。

成り行きを見守らないと分かりませんが、仮にBRICS会議で合意に達してBRICS決済システムが始まるとしても、最初のリセットになるような気がしています。

結局、脆弱な通貨の寄せ集めにすぎないBRICS加盟国は4京ドルのデリバティブの崩壊に巻き込まれて、あっという間に空中分解する可能性が高いのではないかと思います。

その時に生き残るのは、金と銀の現物と一部の暗号通貨だけになるはずです。

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