ロシアでBRICS会議が開催されています。
この会議でBRICSの基軸通貨がリリースされると言われており、人々の注目が集まっています。
会議は22日に閉幕するようですので、何らかの発表が行われると思われます。
もし発表されれば、脱米ドルが完全に行われることになりますし、このタイミングでイスラエルとアメリカがイランを攻撃する可能性も高そうです。
高い確率でBRICSはドルに代わる基軸通貨をリリースすると思いますが、私は短命で終わると終わっています。
その理由ですが、現在の金融システムに存在するデリバティブの額は3京から4京ドルと言われています。
BRICS加盟国であったとしても、巨額のデリバティブが崩壊する時に無傷でいられる国はほとんどありません。
バフェットはデリバティブの事を「経済の大量破壊兵器」だと呼んでおり、崩壊を始める時にはありとあらゆる金融機関や政府機関等に飛び火していくことになるはずです。
中央銀行はシステムの崩壊をただ見ているわけにはいかず、何とかして抑え込もうとして短期間の間に天文学的な額の金融緩和を行うことになるはずです。
金融機関から預金を引き出せなくなる時、人々の通貨システムに対する信用を失いますし、あっという間に通貨は購買力を失うことになります。
信頼を失うのは人々だけでなく、国家間でも信頼は失われて取引は停止することになります。
トランプ大統領が関税を大幅に上げると宣言していますが、上げたとしてもそもそも取引自体がないので意味がないことになります。
デリバティブが崩壊する時、我々が知っている金融システムは完全に姿を消すことになりますが、ドルが支えてきた政治、医療、宗教といった社会の根幹となる要素が揺らぐことになります。
恐らくですが、ドルを支えてきた原油というエネルギーの需要も下落し、異なる形態のエネルギーが登場することで社会が全く異なるものへと変容していくことになります。
少なくとも短期間大混乱となりますが、混乱期を経て新たなシステムの構築に向けて動き出すことになります。
これまで人類史では、ワイマー共和国のような一部の国で債務をベースとして通貨が破綻することはありましたが、今回は全世界規模で通貨が同時に崩壊していくことになります。
来月初旬のアメリカ大統領選挙から来年の一月の就任式までの間は、大きな動きがあると言われていますので、この先は短いと思います。
ところでこれまで貴金属を買い続けてきた人たちは、崩壊時に貴金属を違い形態の資産に変えようと思っているはずです。
とは言え、崩壊後に資産として対象になるのは少なく、歴史的には大きく分けて貴金属、不動産、美術品くらいしかないと思われます。
今の時代は暗号通貨も資産となるでしょう。ただその中でも不動産は最大のねらい目となるはずです。
不動産と言ってもかなり広範な投資クラスを指す言葉なので、一言では語れませんが、混乱期の不動産投資は一般の概念とは大きく異なります。
もちろん激安で不動産を仕込むチャンスとなるはずですが、私にはある懸念があります。
日本の不動産投資に慣れている方には理解しにくいと思いますが、購入後一定期間は事業として機能しない可能性があります。
つまり購入した後に入居者を募集したとしてもなかなか見つからないか、仮に入居させられたとしても家賃を払えなくなるかトラブルが多発するというリスクがあります。
せっかく買ったとしてもトラブルが多発するようであれば、儲かるどころか出費ばかりが続いていくことになります。
不動産投資は事業なので、うまく行くかどうかは人口動態や経済の動向に左右されます。
ですから、今回の経済危機で不動産を買うのであれば、いち早く経済が回復すると思われる場所を選ぶのは賢明です。
通貨の崩壊からいち早く回復するのはアメリカであることは間違いありません。
というのはすでに崩壊後の準備がなされている節があるのと、憲法で金と銀が正貨として規定されているからです。
アメリカでは憲法に回帰するだけなので、比較的短期間で経済とシステムは回復に向かうことになるはずです。
日本人は近くで投資したいと考えがちですが、仮に回復したとしても非常に時間がかかると思われます。
すでに多くの人が指摘していますが、日本の地方では不動産は崩壊しており、残りは都心部だけです。
今後数年の間には大量の相続による売り物件が出ると考えられており、不動産価格は長期間低迷すると思われます。
人口減少に、ワクチンの大量接種は追い打ちをかけることになると思います。
高い空室率と経済崩壊が長期化することは、不動産投資家にとっては悪夢でしかありません。
アメリカの話に戻ります。
経済が回復するまではトラブルが多発する傾向が強いわけですが、回復するとともに自然に賃貸経営は順調になっていきます。
そのため最初の混乱期を乗り切ることは、非常に大切ですし、回復期間が短いと思われる場所で買うことは成否を分ける可能性が高いと思います。
不動産の選択や投資体制も乗り切ることを念頭に置いて選ぶ必要があります。
「最悪の場合、数年間放置していてもいいや」くらいのスタンスでいられる人や、放置前提で不動産を購入できる人は最強です。
アメリカの場合、勝手に人が住み着いてしまう場合がありますので、そもそも住めないような不動産は投資対象としては良いと思います。
例えば、土地であったり修繕が必要な建物であれば、放置しておいても勝手に住み着かれるリスクはありません。
居住可能な不動産を購入する場合は、エリアの選択が非常に重要になります。
ある程度、良いと思われるエリアで家を買ったうえで、侵入できないように窓とドアに板を張り付けておくことは重要です。
私が可能性の一つとして考えているのは、都心部の不動産です。
もしかしたらこれは地方都市に多いのかもしれませんが、経済が破綻すると都心部からは人が消えます。
治安の悪化を通り越して、人がそもそもいなくなります。人がいなければ当然治安は反対に良くなります。
ビジネスが破綻するか移転するなどして、人がダウンタウンに来なくなるため、治安が悪化するのを通り越して消えてしまうという現象が起こることがあります。
ゴーストタウン化するわけですが、ここ最近ではサンフランシスコ、シカゴ、ポートランド等がゴーストタウン化しています。
恐らくですが、最初に治安が悪化してその後にゴーストタウン化するのだと思います。
当然ですが、ゴーストタウン化した場所で不動産を購入してもすぐに賃貸のニーズがあるわけではありません。
とは言え経済が回復に向かうと、人々は必ず都心に向かい始めます。
格安の商業不動産に目をつけてビジネスが移転してきたり、人の流入を期待して新たな不動産開発が行われることになります。
ということでゴーストタウン化した都市のダウンタウンで、空き地や廃墟ビルを購入するのは非常に良い投資になる可能性があります。
駐車場もねらい目です。
ただアメリカではオフィスは完全に供給過多なので、避けた方が無難だと思われます。
地方都市のダウンタウンで一棟仕込むことができれば、長期的な視点ではかなりの資産を構築したことになるはずです。
ところでお申込みいただいていた方たちには連絡済みですが、来月に計画していたアメリカの不動産視察ツアーを延期しました。
現状は経済システムの崩壊を直近に控えている段階であり、崩壊後に渡航した方がより良い判断が下せるのと条件的にもメリットがあると判断しました。
現時点では来年の2月ごろに再度計画しようかと考えています。