いろいろな意味で注目が集まっているFRBですが、その設立の経緯を知ることは非常に重要です。
設立を許可したのはウィルソン大統領ですが、彼は最初から悪いことを企んでいたのか、というとそんなことはなさそうです。
彼の発言によると、少数の人々が富を権力を手に入れて、国全体がコントロールされるような事態についての警鐘を鳴らしていました。
ですから、発言を見る限りはまともな大統領だったと言えます。
しかし、彼の任期中にある事件が発生します。それはこれです。
以前にも書きましたが、グランドキャニヨンで、大量の金が発見されたという報道です。
実際にどれくらいの量が発見されたかについて、同じ新聞記事は書いています。
調査によれば、採掘を行えば世界中の金の量は「数十億オンス」増えることになる、と書かれています。
そしてこれが多くの人にとって理解しにくいことあるとも述べています。
この知らせはウィルソン大統領を非常に困らせるものとなりました。
というのは、大量の金が採掘されると大混乱が起こることが予想されるからです。
例えば、銀行と富裕層の人々の資産が大幅目目減りしてしまうこと、
金融システムの崩壊、ハイパーインフレの発生、代わりの金融システムの構築が必要になること、社会不安が発生し、政府転覆といった事態になると予想したわけです。
ちなみにその当時、アメリカ政府が保有していた金は6400万オンスで、1600万オンスが世界中に存在したようです。
希少性がある故に価値があるとされていた金ですが、その10倍をはるかに超える量の金が見つかるという事態は、金融システムを根底から揺るがしかねない事態であったわけです。
ウィルソン大統領はこの事態に対応するために、以下の方策を取りました。
"問題に対応するため"にFRBの設立。
グランドキャニヨンを流れるコロラド川での採掘作業の中止命令。
グランドキャニヨンの国定公園に指定し、ほとんどの地域を立ち入り禁止区域に設定。
アメリカ合衆国公園局を設立し、グランドキャニヨンの管理を行う。
その後、コロラド川周辺での採掘権を巡り、ユタ州とアメリカ合衆国が最高裁まで争ったという記録が残されています。
かなり前にボストン連銀の教育資料に関する記事を書いたことがありますが、その中にこのようなものがあります。
これは恐らく将来的に金本位制に戻したいと考えていたグリーンスパン議長が考えたものだと思われますが、
ここでは、知らずにコロラド川周辺を訪問した人たちが、非常に大きなものを発見してしまうかもしれないという記述があり、この地域で何かが見つかることを恐れていると述べています。(ここではコロラド川とは書かずに、カラランドとなっています。)
ここではPebblepersonとかCobblestone canyonという具体的な地名も出できますが、恐らく架空だと思われます。
このようにFRB設立の歴史というのは、本物のお金を人々から隠し、偽物のお金に注意を向けるためであったと言えると思います。
そしてここから分かるのは、金は人々の固定概念とは違い、非常にたくさん存在します。
少し前にもウガンダで大量の金が発見されましたし、コンゴでも見つかっています。
Uganda finds 31 mt of gold ready to be mined; signs up Chinese firm
21世紀のゴールドラッシュ!90%が金という驚くべき鉱山が発見され、採掘に殺到する人々(コンゴ民主共和国
これでなぜアメリカ政府と銀行が死に物狂いで銀価格を抑え込もうとしているのかも分かると思います。
米ドルのライフスパンの最終段階を迎えている今、この歴史を知っておくことは非常に大切です。