ロシアに対する"経済制裁"とロシアが導入した事実上の金とコモデティ本位制により、世界経済が崩壊しようとしています。
特に崩壊の懸念が高まっているのは、日本とEUでどちらもインフレと国債金利の上昇に苦しんでいます。
国債金利の上昇=国家のデフォルトが近づいていることを意味します。
海外では日銀は崩壊の危機を何とか防いでいるという報道が相次いでいます。
ただ現状では日本が先に沈むのか、それともEUが先なのかはまだ分かりません。
ユーロ圏はもしかしたら日本以上に危機的な状況なのかもしれません。
ここのところ、EUの債券問題に関する報道が相次いでいます。
ロイターによると、ヨーロッパは経済市場が不規則な仕方で調整が入る"深刻な"リスクに直面しているそうです。
これは体のいい言い方ですが、要するにシステムそのものが崩壊しかねないということのようです。
具体的には、イタリア、スペイン、ギリシャでは国債金利が急上昇しています。要するに破綻寸前ということです。
それ以外の国も状況は似たようなものです。
例えばドイツではPPIが33%に到達しています。
ドイツ公式データではインフレ率が7.9%とのことですが、PPIが33%なのにインフレ率が7.9%というのはあり得ません。
経済制裁によるエネルギー価格の高騰が、脆弱に経済を直撃しています。
他国を救済する余力はありませんが、何かしなければEU全体が引きずり込まれます。
ただECBは金融危機に対応する「新ツール」があり、危機を抑え込むために断固として使うとしています。
ただそれが何かについては明言していません。恐らく言いたくても言えないのでしょう。
ECB、国債利回りの不適切な上昇に対応する新ツール開発を指示
ECBのビルロワドガロー氏、新ツールには制限設けない決意を反映へ
ただ推測としてこのような記事も出でいます。
どこの国の債券かは述べられていませんが、他国の債券を売りEU債を買う可能性について触れています。
ただ米国債や日本国債を一気に売りに出ると、EUは一時的には助かるかもしれませんが、アメリカと日本が先にやられてしまいます。
ECB、債券購入を他の債券売りで相殺か-断片化対策の新ツール
ただこれを信じる専門家はほとんどいません。この「新ツール」とはさらなる金融緩和を行い、買い手がつかない国債をECBが買いまくることだと推測されています。
日銀も同じツールをすでに使いまくっています。
こちらの記事によると日銀の国債保有量は半分に達しようとしているようです。
"That Would Be Crossing The Rubicon": The BoJ Is About To Own More Than Half Of All JGBs
日本は政府はインフレ率をいまだにごまかしていますが、円安によるハイパーインフレは間近です。
かなり危機的な状況なのですがメディアは印象操作を行っていて、人々が気付かないようにしています。
例えば、こちらの記事。
ヨーロッパでは経済危機は発生していないようなタイトルで、「ヨーロッパは新たな債務危機には面していない」という表題です。
しかし読み方によっては、すでに債務危機は発生していることを認めているようにも読めます。
海外の専門家の多くは今年の夏に、これまで恐れられてきた歴史上最大の債務バブルの崩壊が始まると考えています。
EUは7回目の経済制裁を始めようとしており、これによりヨーロッパ経済はさらに打撃を受けることになります。
アメリカはロシア産の原油価格の上限を決めることにより、"経済制裁"をすることを考えているようです。
ロシアとしては中国とインドに売ればいいだけの話なので、ヨーロッパはエネルギー危機はインフレがさらに進行します。。
U.S. in talks with allies on Russian oil price cap, says Yellen
ロシアはすでにヨーロッパ向けのガスの輸出量を減らしており、エネルギー不足が深刻化するため今から石炭の頼るという話になりつつあるようです。
環境問題のために石油の使用を制限するという話はどこにいったのでしょうか?
Russia is squeezing Europe’s gas supplies, sparking a bitter and reluctant return to coal
恐らくロシアは日本向けの輸出量も削減してくると思われます。
これからの時期、国家と中央銀行の破綻が相次ぐと思います。
日本では今の危機的な状況を認識していない人が大半ですが、残念ながらもう時間切れです。
政府も中央銀行も情報を隠蔽して、本当のことを言わないものですが、ついにメディアが債権問題を取り上げる始めたということはすでにかなりの末期ということなのだと思います。