恒大集団のデフォルトについての報道が相変わらず続いています。
ギリギリ利払いをしたとか、その代わりに別のところで支払いをしなかったといった報道が相次いでいます。
これと関係があり、最近報道されているのがオーストラリア国債の金利急騰です。
豪3年債利回り急騰、中銀が買いオペ見送り 早期利上げ観測強まる
国債の金利急騰は、言い換えれば信用がない=買い手がいない→だから金利を上げて買い手を見つけようとするという現象のことで、
信頼の象徴である国債の信頼が揺らぐということは、国の経済の先行きが非常に暗い、あるいは政治が崩壊するとみられていることの証拠です。
要するに信用を失っているということです。
オーストラリアの経済は、中国に依存しています。
G20とOECD加盟国中最大の依存度で、輸出の30%そしてサービスセクターの16%を中国に依存しています。
不動産関係でいえば、鉄鉱石の最大の輸出先は中国です。
そして中国に何かがあれば、最も被害を受けるのはオーストラリアであると言われています。
特に、オーストラリアで大量の不動産を保有していると言われている恒大集団が利払いのために、資産を急いで処分しているわけですが、その中にはオーストラリアの保有不動産を大量に処分しているのは間違いありません。
鉄鉱石を含む輸出もストップしつつあり、あと経済的にダメージを受けた中国人によるオーストラリアへの投資や留学も激減すると言われています。
それだけでなく両国間の関係はかなり緊張しており、さらなる悪化もあり得ます。
中国大使も任期切れと同時に送り返されるようですし、国交断絶寸前なのかもしれません。
Australia says China's ambassador to leave as term ends
Australia's treasurer says economy must diversify from China reliance
オーストラリアの経済はもちろんですが、不動産市場の先行きは正直、暗いですね。
Blow to China’s $82 trillion property industry could impact Australia
中国の不動産バブル崩壊は、オーストラリア不動産バブル崩壊へとつながりそうですね。
オーストラリアはリーマンショックの時には影響を受けなかったので、そのまま上がり続けてきたのでいったん下落が始まると悲惨な結果となりそうです。
オーストラリアだけでなく、中国も債権の問題を抱えていますが、国債のデフォルトという選択肢はありません。
彼らに解決策は一つだけです。
信頼を回復させるためには、金価格を改定して、バランスシートを改善させる以外の方法は見当たりません。
恐らく1oz=$10000くらいにすると思われます。
金と銀に投資した人は、大恐慌時の資産暴落というチャンスを最大限に生かせると思います。