数年後には世界中でインフレになると予測されていますので、それまでの間にインフレに強い資産を手に入れておくことは非常に大切です。
インフレに強い資産の一つには不動産があります。
日本人がアメリカの不動産投資をすると、キャッシュフローしか狙わないのが普通です。
アメリカの不動産投資には本当にいろいろなお金の儲け方があります。
その一つはValue Addと呼ばれるものです。簡単に言うと、不動産の価値を高めるという手法です。
実際、経済危機の時には、いろいろなものがたたき売りされますが、その中で狙うべきなのは、良く管理されていない、あるいは程度があまり良くないアパートです。
例えば、このようなアパートがあったとします。
100ユニットのアパート
状態がよくないため、安い家賃しか取れない現状だとします。以下が現状の家賃。
1 ベットルーム 700ドル
2ベットルーム 900ドル
3ベットルーム 1100ドル
ここにユニットごとに5000ドルの修理、総額で50万ドルをつかい、物件の価値を上げそして家賃をあげます。
するとこのような感じになります。
1 ベットルーム 700ドル → 850ドル
2ベットルーム 900ドル → 1050ドル
3ベットルーム 1100ドル → 1250ドル
ユニットごとに150ドルの値上げをしたので、毎月15000ドルの家賃の増加、年間では18万ドルの増加ということになります。
50万ドルの修理代に対する年間のリターンは18万ドルです。つまり2年半で回収できるという計算になります。
しかし、ここで大切なのは、物件の価値を高めたことで物件のキャップレートが5%とすると、価値にして3.6ミリオンドルの価値を得たことになります。
そして、これを金融機関でファイナンスを受ければ、投資金額すべて、あるいはかなりの部分を回収できるので、その時点でリスクはほとんどなくなります。
不動産のことに詳しくない方には少しわかりにくい話で申し訳ございません。
簡単に話をまとめると経営が行き詰まっているアパートを安く買い、修理し価値を上げ、最後には金融機関からの融資を引くことにより、投資金額を回収し、アパートはそのまま運営し続けるという投資手法です。
アメリカ不動産の特性をうまく利用して、複数の収益を得て、比較的短期間に資金全てを回収し、しかもアパートはホールドし続けるというスキームです。
金融危機の時には特に安く売りに出る物件が多いので、数年間ホールドして、ファイナンスをして資金を回収し後、次のアパートを買うというのはいい投資手法だと思います。