貴金属の値段が上昇傾向にあります。
これまで価格が低迷していた銀もようやく上昇を始めたようです。
少し前にバンク オブ アメリカは金の価格は1オンス(28g)あたり3000ドルになるだろうと予測しました。
その理由は「連邦準備制度は金を印刷できないから」だそうです。
ちなみに今の価格は1700ドルくらいです。
以前と比べるとかなりの高価格帯となっています。正確に言うと、価格が上がったというよりも通貨の購買力が下がったのが原因です。
アメリカが金本位制にあった時は1オンス=$35ドルでした。当時の米ドルはゴールドの裏付けがあったのです。
しかしそれを1971年に廃止しました。アメリカはゴールドの裏付けなくして、無制限に米ドルを印刷することに決めたわけです。
ここから米ドルは紙切れ同然の物となったわけです。そしてそれ以降というもの、金の価格は上昇を続けました。$35から$1700にまで上昇したわけです。
確かに上がってきたことは上がってきたのですが、専門家たちが主張するような価格とはかなりの乖離があります。
この辺りは人により意見が事なのです。ある人は$15000になる、別の人は$20000、さらに別の人$25000~$30000くらいになってもおかしくないという訳です。
彼らが強気の主張をするのには訳があります。ただのポジショントークという訳ではなさそうです。
専門家たちは今の連邦準備制度が行っている異常なまでの金融緩和により、いつの日か米ドルの価値がほとんどなくなり、崩壊するのではないかと真剣に思い始めているのです。
私には当たるかどうかは全くわかりませんが、世界経済が大恐慌になり混乱を極めると、世界経済を一度リセットすることになり、その時にはまた金本位制に戻さざるを得なくなるのではないかというのです。
そして通貨が金と銀の裏付けがなくてはならないことは、アメリカの憲法で定められていて、今政府がやっていることは憲法違反であるというのです。
つまりどういうことかというと、憲法に従い、通貨を金本位制に戻さなければならない。そして戻すことは可能なのだが、金の量は限られている。
通貨の裏付けとして金を使うことになるとすると、金の価格は1オンス当たり数万ドルくらいにしなくては帳尻が合わないというわけなのです。
彼らの予想が本当に当たるのかどうかは分かりません。当たるとしても時間がかかると思われます。
しかし、このままいけば通貨の価値はさらに下がるということはその通りです。
ということで、これからの時代は特に資産の多くを貯金で持つというのはとても悪い考えです。
今からでも間に合います。資産の一部に金を加えるのはインフレにとても有効な対策です。
ドルコストで貴金属に投資していくのは良いと思いますが、ただETFは要注意です。