マインド

G20加盟国の金融システムリスクが迫っている

まずはお知らせです。

頂く問い合わせをさせる方の中に、Yandexメールを使用している方がいます。

Yandexメールのアカウントには、こちらが返信をしてもメールが届かないようです。

返信が必要な方は別のメールアドレスからお問い合わせいただきますよう、お願い申し上げます。

 

2日前、アメリカのテッドクルーズ議員がゴールドマンサックスの株式50万ドル分を売却したことが報じられていました。

クルーズ議員の過去最大の株取引で、彼の妻はゴールドマンの役員です。

完全なインサイダ―取引であることに疑いはないわけですが、株式の大量売却をした理由は一体何なのかが疑問です。

何かが起ころうとしていることを知ったので、売却したと考えるのは自然です。

Monster insider trading alert: Ted Cruz sells up to $500m of Goldman Sachs stock

 

ある方が指摘していましたが、理由となりそうなのはこのロイターの記事です。

規制当局機関はクリアリングハウスの破綻の取り扱いに備えるようにと伝えられたという内容です。

Regulators told to be ready to handle failed clearing houses

 

クリアリングハウスとは株式や債券の清算業務を行う取引所の事です。

記事によるとG20の監視機関は規制当局が"ベイルイン"債権などのツールを素早く使用することで、株、債券、デリバティブを取り扱うクリアリングハウスの破綻に対応し、納税者の資金を使うことがないようにするように伝えたと述べています。

デリバティブの額は2000兆ドルあるといわれていますので、この記事の指摘は非常に重要です。

 

ベイルイン債権という言葉が登場しますが、あまり聞いたことがない言葉です。

HSBCによると、ベイルイン債権についてこのように説明されています。

 

「金融機関の破綻の際、損失を穴埋めするための納税者によるベイルアウトではなく、株主と債券と保有者はベイルインの対象となる。

債権保有者の債権は価値を失うか、あるいは株式に変換されることになる。

これは金融機関の債権を促進し、金融システムの不安定化を防止するための策である」

Frequently Asked Questions regarding Bail-In Bonds

 

先ほどのロイターの記事では以下のような説明が続いています。

「最近、米国は26兆ドルの米国債の取引をクリアリングハウスで行う規則を採用した。

この変更の結果として、いくつかのクリアリングハウスは複数の管轄地域の金融システムの重要な拠点となった。

つまりクリアリングハウスの破綻は、補填するか閉鎖という形で混乱なく解決しなければ、経済システムの安定性を損なうものとなりうる。」

 

ここで言いたいのは米国債を取り扱うクリアリングハウスの破綻は、アメリカ国内だけでなく世界中の経済システムに深刻な影響を与えるという指摘です。

FSB(金融安定化委員会)は新たな基準を定めて、クリアリングハウスの閉鎖も必要となる可能性を指摘しています。

この記事が念頭に置いているクリアリングハウスは以下の4つです。

CMEグループはコメックスを運営していることでも知られています。

 

更に記事は続いています。

「FSBは損失の補填、必要資金の拠出、キャッシュコール(参加者から追加資金を拠出させること)を可能にするクリアリングハウス発行のベイルイン債権を含む、規制当局が使用できる7つのツールを用意している。

規制当局はどのツールを使用するのかについて、公式に発表しなければならない。

法律の変更が必要となるかもしれず、いくつかの国では規制当局自らがそれらのツールを使用する権限を持つ場合もある。」

記事はさらに続いています。

「流動性確保のため、最終手段として一時的に公共の資金が必要になる、とFSBは語りました。

LSEG, ICE, CMEとドイツボアースは巨大なクリアリングハウスで、数兆ドルを超える額の取引を行っている。

G20経済委員会はFSBの勧告に従い、監視委員会は勧告の施行を監視し公表する」となっています。

これはつまりベイルインを柱とする7つのツールを使用した後、最後には税金によるベイルアウトを行うというもので、G20加盟国すべてが関係することになります。

 

クルーズ議員はなぜGSの持ち株全てを処分した理由は明らかにしていませんが、インサイダーの情報に基づくことは間違いなく水面下で何かが起こっています。

G20加盟国の経済システムリスクが表面化しようとしている中で、対応が決まっているという話です。

これは緊急性の高い警告ですね。

-マインド
-, , , , , , ,

© 2024 歴史上最大の経済危機を切り抜けよう!