経済が行き詰るにつれ、コモデティ価格の高騰があちこちで起こっています。
ここ最近は金も銀も価格高騰が続いていますが、思わぬ事態が発生しています。
価格高騰はまだまだこれからが本番ですが、イエレン財務長官はどうやらパニックのようです。
イエレン財務長官は中国を訪問し、中国が続けている過剰な工業製品の生産が世界経済に与える影響についての懸念について話し合っていることが報じられました。
中国が過剰なまでに太陽光パネルの生産をするのでアメリカ企業が影響を受けているといった報道もあれば、大量生産のためにパネル価格下落の懸念があるとする報道もあります。
しかし本質はそこではありません。
なぜイエレンがパニックになっているかというと、中国が環境問題を逆手に取りシルバースクイーズをしているからです。
インドが大量に購入している銀も中国に流れているようです。
EVと太陽光パネルの太陽生産が話し合いの焦点のようですが、シルバースクイーズを止めさせたい思惑があります。
ただすでに完全に手遅れでしょう。
イエレン財務長官は昨年も訪中し、その時は環境問題対策を推進することを中国側に求めていました。
ここ最近の貴金属価格の高騰を受けて、コメックスを運営するCMEグループはマージンを変更しました。
マージンコールが発生したようで、金融機関がトラブっているようです。
昨日価格をやや押し下げましたが、ショートカバーができる価格にまでは下がりませんでした。
銀のショートが原因で、金融機関の保有するデリバティブ崩壊につながりかねないことを覚えておくべきです。
これまでは銀については触れなかった主流メディアも銀について語り始めました。
あまり気にも留めていなかった人たちも、こぞって銀に殺到する時も近いと思います。
170年に及ぶ銀の価格操作は、ついに終わりを迎えようとしています。
金銀の採掘比率は40年前から大幅に減少し、今は1:7です。
採掘量のうちの60-70%の工業用で消費されますので、実際には1:3です。
銀産出国が次々と減産する中でインドと中国が買い占めを計っています。それなのにまだ金銀比価は1:85です。
そしてその価格操作も抑えが効かなくなりつつあります。
もう少しするとコモデティと通貨の価値は完全に関連性を失うようになります。
ドルや円を基準してコモデティ価格が上がっているのは、言い換えれば人々が通貨をショートしているということになります。
ドルや円をショートして、現物が欲しいということです。
もう少しすると通貨とコモデティの関連性が完全になくなる時が来ます。
つまり幾ら通貨を支払うとつまり、銀が入手できなくなる時が来ます。
その時、銀スタッカーは紙切れと銀を取り替えたいとは思わなくなるでしょうね。