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ビリオネアが株式を大量売却するのはなぜ?

3月の計画とその影響について書きたいと思います。

ビリオネアたちが相次いで株式を大量処分しており、その理由に注目が集まっています。それについて調べてみました。

 

まず前提条件として、2020年の3月からFRBは各金融機関の準備預金を0に引き下げています。

つまり金融機関は預け入れた預金を全額貸し出すことが可能になり、融資額の上限と件数が撤廃されました。

文字通り好きなだけ通貨を増やしても構わない状況がここ数年続いています。

人々は低金利でお金を借りまくり、結果として史上最大の負債額の増加とバブルが発生しました。

 

3月に予定されていることとして、FRBは11日にBTFPを打ち切ることを発表しており、同時に売り切りまでの間の金利引き上げも行っています。

BTFPとは金融機関向け緊急融資プログラムのことです。

金融機関にとっては借り入れコストが増大しており、3/11以降は借り入れそのものができなくなることを意味します。

苦境に陥っている金融機関の延命装置を外すことになります。

ヤフーファイナンスの記事によるとBTFP撤廃の影響は「新規の融資は事実上ゼロ」になるとする専門家の見解を載せています。

資金調達のコスト上昇が一般顧客に転嫁されることになるため、つまり金融機関でお金を借りられる人が激減します。

つまり金利が一気に上がると考えられています。

これが資産の価格にどのような影響を与えるのかは明白です。

融資を受けられなくなった人たちは資産を大量に売却し始めることになります。

Fed to allow emergency bank lending program to expire on March 11

 

融資という収入減が絶たれるだけでなく、延命装置を外された地銀の連鎖倒産は不可避な状況です。

倒産を恐れた預金者は地銀から資金を引き出し、JPMのような大手金融機関に流入することになります。

JPMはそれを見越して、今後3年間で500の支店を新規に開設することを発表しています。

 

BTFP打ち切りによる金利上昇が見込まれる中、別の動きもあります。

今はまた予算を巡り、政府閉鎖を巡るやり取りがなされています。

新会計年度が始まるタイミングでアメリカ政府は10兆ドルの国債発行を始めるわけですが、これが今後10年間継続すると言われています。

中国をはじめとするBRICS加盟国が米国債の大量処分をしている中での、大量の国債発行を強いられるということになります。

イエレン財務長官は昨年、米国債買い入れの依頼をしたと言われています。

アメリカにとっては米国債を買ってもらうためには、金利を上げるか戦争を始める以外に方法はなく、同時にインフレ率の急上昇も拍車をかけることになります。

金利を上げれば株価は下がります。

 

現在、アメリカではクレジットカードローンの借り手のうち15.6%が延滞しています。

全米100都市に住む人のうち、29%の人が少なくともの支払いを延滞しています。

その中で金利が大幅上昇することになれば、デフォルト率はさらに急上昇し、資産の大バーゲンが始まることになります。

来月以降起こるのは、歴史上最大のラグプルと言えそうです。

 

ジェイミーダイモンやバフェットに続き、昨日はウォルマート創業者が自社株を4500億ドル分売却していたことが報じられました。

ビリオネアたちがそろって株式の大量売却に踏み切っている理由は、この辺りにありそうですね。

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