3/11で正式にBTFPは終了しました。
聞くところによると、資金供給源を失った金融機関はウォール街で金策に走っているようです。
しかし崩壊しかかっているデリバティブは途方もない金額なので、何もやっても無駄でしょう。
M2マネーサプライの30倍くらいあると言われていますので、損失の穴埋めは不可能です。
金融危機はあと少しで始まるはずです。
ところで数週間の間にあることが起こっています。
私自身は既に銀の購入をほとんど止めていて、買うとしても余ったお金で少しだけ買い足している状況です。
しかし今になって銀現物の大量購入したいという問い合わせが、相次いでいます。
数億円以上の資金で銀現物を一気に購入したいという趣旨の問い合わせです。
恐らくディーラーはもっとすごいことになっているのではないかと思います。
少し前も一回の注文が100万ドル以上というのは、ごく普通だと聞きました。
アメリカンイーグルコインが極端に品不足なのはそのせいなのかもしれません。
空前のゴールドラッシュだけでなく、シルバーラッシュが始まりつつあると思います。
最近では一足先に中国でゴールドラッシュが発生していることが報じられています。
春節でデパート開店前から人々が列に並び、開店と同時に貴金属店目掛けて殺到する様子が報道されています。
1979年の経済危機ではゴールドラッシュが起こりました。
タイム誌によるとその様子のことを「貴金属に向かい人々が暴走した」という記事で説明しました。
インフレと社会情勢の不安から貴金属価格が高騰しました。
アメリカとヨーロッパではどこの都市でも、新聞で貴金属価格が高騰していることが一日のうちに何度も報道され、ニュースを聞いた何千人もの人たちがコインショップとジュエリーショップの行列に並びました。
同時に貴金属を売って儲けようとする人たちが、フォークやスプーンだけでなく、歯の詰め物まで売ろうとしたとしています。
当時は経済不安やロシアのアフガン侵攻による不安がゴールドラッシュを引き起こしました。
今まさにゴールドラッシュ、シルバーラッシュ発生前夜といった状況ですが、1979-1980年とは事情が違います。
当時よりも貴金属を購入できる人の数は18倍に増えています。
流通している通貨の量は少なくとも55倍以上に膨れ上がっています。
ミリオネアの数は少なくとも56倍に増えており、ビリオネアは200倍以上です。
株式市場の規模は49倍以上となっています。
少し想像すれば分かると思いますが、デリバティブが崩壊する時にこれらの巨額の資金はどこに向かうのでしょうか?
そして人々がコインショップに殺到しようとする事態にはならないのでしょうか?
サードパーティーリスクがない資産は、金と銀の現物しかありません。
もちろん仮想通貨を買う人もいることでしょう。
危険な資産を売却し、数千億ドルで銀現物を買う人が一人でも出れば、銀現物は一晩で姿を消すことになります。
ビリオネアのCEOたちが株式を大量売却していることは知られていますが、貴金属販売を依頼されたというブローカーも話も最近聞きました。
そして以前にも取り上げましたが、銀の供給は一気に減少しています。
世界の二大銀産出国であるメキシコとペルーでは産出量が25%も減少しています。
仮想通貨にも巨額の資金が流入していますが、これは貴金属も同様です。
ただ銀に関しては、今誰かがSLVで大量の株を借りてショートをしているようです。最後の抵抗といったところなのだと思います。
価格にはほとんど意味がありません。価格とは人々を騙すためのただの数字です。
最も大切なのは価値です。
銀コインには5000円の価値しかないなどど勘違いしていると、大きな間違いをすることになります。
これまでに辛抱強く銀を買い続けてきた人がこれから経験するゴールドラッシュとシルバーラッシュは、文字通り息をのむような経験となることでしょう。