ゼロヘッジに警告となる記事が掲載されましたので、内容について書きたいと思います。
記事の作者はダグケーシーという名の著名投資家・作家です。
The #1 Warning Sign Capital Controls Are Coming Soon & 4 Ways To Beat Them
近々やってくる資本規制に関する記事です。
かなり前から警告をしていましたが、どうやらいよいよ近いと感じているようです。
資本規制というのは、バンクホリデーを含む人々の資金移動を規制することで、近い将来に行われると警告しています。
そして週末やホリデーは、人々の不意を衝くタイミングとして利用される傾向が高いことも指摘しています。
奇しくも今週末のアメリカはホリデーで、次の連休は五月までありません。
内容としては、政府が突然バンクホリデーの宣言を行い預金の引き出しが制限されます。
そして国外への現金の持ち出しも規制され、空港や国境では現金探知犬が配備されることになります。
この状況になると何が起こるのかは想像に難くありません。
資本規制により国民の資産が逃げられないようにした政府は、できるだけ多くの資産を国民から奪い取ろうとします。
大抵は通貨の大幅切り下げが行われ、資産への高額の税金が課されることになります。
(資本規制施行後の国民は、カゴの中に捕らえられたロブスター状態で、後は殺されて食べられるだけであるとしています。)
そんなことは起こらないと思う人も多いものです。
しかし近年ではアルゼンチン、レバノン、ベネゼエラ、アイスランド、ギリシャ、キプロス、トルコ、ロシア、ウクライナ、中国、インド、韓国で資本規制が行われました。
ですから起こらないと決めつけるのではなく、いつでもどこでも突然起こる可能性があることをよく認識しておくことが必要です。
過去にはアメリカでも行われました。
1933年にルーズベルト大統領は大統領命令を出し、金と米ドルの交換を強制しましたが、政府が定めた金の買い取り額は通貨の購買力の41%を強制的に切り下げるものとなりました。
この時は預金の引き出し停止と金の非合法化がセットで行われました。
資本規制には様々な方法があり、バンクホリデーだけではありません。
例えば、政府は外貨や貴金属の売買を政府が定めた固定の相場で行うことを決定します。
政府の定める価格は実際の価格と乖離しており、取引による差額は政府のものとなります。
別の形態としては、海外への送金や海外資産の取得に高額の税金を課すことです。
あるいは国内に存在する外国資本の移動を禁じ、没収する場合もあります。
資本規制というのは資産を没収する前段階の囲い込みの作業で、罠に捉えられた獲物は捕らえられることになります。
つまり資本規制の被害を最小限に抑えるためには、資本規制が行われる前に行動しなければなりません。起こってからでは手遅れです。
行動するのには早い方が良いことは当然で、一分遅れるよりも一年早い方が良いとよく言われます。
資本規制が行われる前兆があり、中央銀行や政府がそんなことは起こらないと否定する発言がなされます。
この手の発言が行われる直後に、ほぼ間違いなく資本規制が行われることを知っておくべきです。
政治家の「そんなことは起こらない」とか「預金は安全だ」という発言は、「いつ起きてもおかしくない」という意味であることを知っておくべきです。
英語の諺に「公式に否定されるまでは、何も信じてはいけない」というものがあります。
政治家と中央銀行は望んでいる結果を得るために、奇襲攻撃をする必要があるのです。
ですから、政治家や中央銀行が資本規制を否定する発言を聞く時に、そのタイミングが迫っていると考えるべきです。
資本規制を回避する方法はいくつかあります。
海外での銀行口座を開設する。法律は国内のみ有効の場合がほとんどで海外の銀行口座には及びません。
海外の法人名義で銀行口座を開設できれば、もっと安全性は高まります。
別の方法は外国で不動産を取得することです。政府は戦争でもしない限り外国の不動産を没収することはできません。
仮想通貨を取得することも役に立ちます。
ウォレットを持って海外に移動するのは簡単ですし、記憶力が良い人はウォレットすらも必要ないかもしれません。
金と銀の現物を購入し、富裕層向けに好まれている外国の保管庫に入れておくのも役に立ちます。
国内の場合、金融機関の保管庫は政府から最初に狙われることになりますので、貴金属の保管には不適格です。ETFは論外です。
自分しか知らない場所に隠しておくことをお勧めいたします。
ここまでが記事の内容ですが、アメリカでは金融機関は健全だとか預金は安全だという発言が相次いでいます。
実態はすでにご存じだと思います。
資本規制が行われると、すべての人がほぼ例外なく資産を奪われて損をします。
完全に逃れることはほぼ不可能なので、焦点はいかに損害を減らすための努力をしておくのか、ということです。
私が知る限り貴金属を購入している人は多くいますが、海外の銀行口座を開設している人は少数です。
今の時代、海外の金融機関もリスクがありますし金融システムは繋がっていますので、外国だから安全だという話にはなりません。
西側の経済リスクヘッジをしたいのであれば、可能な人はロシアのようなBRICS加盟国の口座を持っておくと役に立つと思います。
無理な場合は、海外の複数の金融機関で口座を開設し、預金を保険大量の額以下にしておくとよいと思います。
ただもっと楽なのは仮想通貨を購入しておくことと、海外で貴金属を保管しておくことだと思います。
想像に難くありませんが、ほとんどの人は資産を失い多くの企業は破綻に追い込まれます。
準備が出来ている人にとっては、短期間で大きく資産を増やすタイミングに突入することになります。
かねてから書いているように、一番の狙い目は不動産を取得することです。
市場から買い手が消えるのと同時に差し押さえが急増しますので、濡れ手に粟状態となります。
別のアイディアとしては副業を始めることです。
それは破綻する企業の在庫をまとめて買い取って、ばら売りするビジネスです。
破綻する時に企業は在庫の商品や道具をまとめて処分するものですが、買い手は見つかりません。
販売価格の10分の1以下で買い取ることができるはずです。
建設機器や農業の機器を買い取って、ばら売りやリースのビジネスを始めるのも良いでしょう。
あるいはステレオや高級時計といった嗜好性高いの品物の買い取りも良いかもしれません。
あまり儲かりそうに思えない物でも意外と儲かる場合があるので、良く調べてみることが大切です。
自分が良く知っている業界や商品に狙いを定めて、買取ビジネスを始めるとよいと思います。
買取ビジネスに関して何か良いアイディアがあれば、教えてくださいね。